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2012/02/05 (Sun) 8話

ライサ部屋昼800

シェクスピア
「・・・・・・・・・・・・・・・夢か・・・。
 随分と昔の夢を見たもんね。」




本当にえらく前の夢だ。
私がハップブルクへ移ったときの話だ。



私が6歳ぐらいだろう。
生意気なガキだったが、我侭で純真だった。
・・・今も同じか。
そんなに本質は変わりはしない。
叶いもしないような願いに駄々をこね続けている。





・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・なぜだろうか?
涙が止まらない。
自然にこぼれてくる。
涙を拭いても次々こぼれている。
別に悲しいと思っていないし感情の起伏があるわけではない。




・・・・・。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・だが、涙が止まらない。





自分が両親と離れ離れになったこと。
それが今頃になって悲しくなったのだろうか。
それとも今の私とレイビアを重ね合わせているのだろうか。
レイビアも両親が会えなくて寂しがっているのだろうか。
それを思って悲しくなったのだろうか。
・・・なんにしても昔と今を重ね合わせている。
それで涙が出ているのだろう。
そう思った。





レイビアは昔の私のように寂しがっているのだろうか?
そう思うと悲しくなってくる。
昔の私のようになっているのだろうか。
そして私のようになるのだろうか?
形の愛を追い求めて、遊び歩くのだろうか?
それともそのまま愛がなくて死んでいくのだろうか?






・・・・・・・。
・・・・・・・私がここまで娘に執着するのは。
やはり娘に私と同じようになって欲しくないからだろう。
私と同じように両親と一緒に過ごせない寂しさを味わって欲しくないから。
だからこそここまでして、あらゆるものを犠牲にしてここまで来たのだろう。
私にとって、娘が全てなのだと思う。
他人の命を、人生を潰そうが。
私は娘を救いたいのだろう。
勝手の極悪非道を言われようが。
娘に執着する狂気といわれようが。
私は私の経験を娘にして欲しくない。
あの監獄のような寂しさを。





私自身が忘れていた記憶。
幼少のころの記憶。
知らず知らずのあの記憶によって私は動いていたのかもしれない。
両親と離れ離れになったあの寂しい記憶によって。







ショコラ
「・・・・・シェクスピアさん?」

シェクスピア
「・・・・・ン?」



そういえば。
ショコラと一緒にいたのだった。
忘れかけていた。
抱きしめている内に寝てしまっていたのか。
え~~と、シュラインが攻めてきて。
それをショコラに伝えて。
その後にショコラのために一緒にいてあげて・・。
怖がっていて。。。
それで私が抱きしめてあげているのか。
・・・・・うん。整理できた。








ショコラ
「・・・・・泣いているんですか?」

シェクスピア
「別に貴女のために泣いているわけじゃないわ。
 センチメンタルじゃなくてごめんなさいね。
 ただね・・・・・娘に会えないのが単純に寂しいだけよ。
 それだけの話。」

ショコラ
「お亡くなりになったのですか?」

シェクスピア
「違うわ。神隠しに遭ったのよ。今も娘は魔界にいる。
 それを救うために魔王の秘書をやっているのよ。」

ショコラ
「・・・・私も魔王の血をもらいました。
 その力があれば良いのに・・・・。」

シェクスピア
「手に入れれるわよ。貴女だったら。
 手に入れたら娘をよろしくね。」

ショコラ
「はい。」




・・・・・・色々あったが、私の目論見どおりでいい。
ショコラに動機付けることが出来た。
これで問題はない。・・・・・・娘か。
彼女もいつか子どもを産んで母になるのだろうか?
・・・・・いや、それは考えなくていい。
クールにならないといけない。
神は何もしてくれない。
魔王も現状では何もしてくれない。
ならば、私が動かなければならない。
いざとなれば目の前にいる少女を犠牲にしてでも。




シェクスピア
「だったら、これあげる。パパが孫にあげる予定だったアクセサリー。
 おもちゃみたいなアクセサリーだけどね。通信機能が付いているわ。」

ショコラ
「いいんですか?」

シェクスピア
「いいのよ。けど、私が死んで貴女がレイビアを見つけたら。
 それをレイビアに渡してあげて。」

ショコラ
「そんな物騒なことを言わないでください。」

シェクスピア
「人はいつ死ぬか分からない。本当にね。
 ・・・・そのことはいいわ。寝ましょう。」

ショコラ
「・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・、分かりました。」





これでいい。
これでショコラは私のことを信頼するだろう。
通信機能も付いている。
何かあっても私に連絡するだろう。
あのアクセサリーは結局旦那との連絡用になった。
・・・結局、使うことはなかったが。
電話だけで事足りるようになったからだ。
暗号めいた会話で他人には意味が分からないからだ。
パパが孫にあげる予定だったもの。
・・・・・ん?パパはどうしてあんなものをあげたのだろう。
もちろん、孫は目に入れても可愛いものだと聞くが・・。
それにしても赤ん坊にころからそれをあげようとしてた。
そういえばその前にも・・・。
何かプレゼントしていたような・・・。
いや・・・・いいか。
それだけ可愛がっていたということだろう。













ショコラの吐息が聞こえる。
彼女は彼女で私と同じなのだろうか。
それとも違うのだろうか?
全く違うだろう。
私とは違う道を行く。
それだけは確信が持てる。
あるいは・・・彼女には可能性があるのだろうか。
それともないのだろうか。
なんにしても彼女が鍵になるかもしれない。
・・・・・その可能性がある。
前が見えない回路。
そこに迷い込んでいる。
だが、それでも進むしかない。
それしか私には出来ない。
それが狂気と呼ばれようとも。

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