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2012/12/10 (Mon) 3話

執務室昼800


アンリ
「警察の資料を読むと獣耳のシルエットだということです。
 ・・・・クロノス自治区に住む獣人の可能性も出てきましたね。」

クロン
「別に驚くべきことじゃない。ここを統治しているのは私というエルフだ。
 平等に扱っていても、それでも獣人から見れば不平を感じる奴だっているさ。
 自治区がまとまって・・・数年しか経過していない。
 獣人から見れば、人が支配するのもエルフが支配するのも変わらない。」



アンリ
「副首長は獣人がやっています。」

クロン
「それでもトップじゃない。
 副がつく時点で日が当たらないのは間違いないさ。」




聞き込みをすると。
丁度火が出た時間帯に見たことのない人影を見た。
・・・・・という内容の話を5人ほどから聞いた。
多少時間は前後するものの、同一人物であることは想像に難くない。
全員が全員、時計を見て確認したわけではないため。
どうにも確証がとれないのだ。
しかし、同時刻にどれも同じ特徴を持つ不審人物を見かけた。
・・・・という話は一考に値するだろう。




クロン
「獣人こそが政治の中枢を担うべきである・・・。
 という獣人タカ派の連中が今回のボヤを起こした…と考えることもできる。」



確かに。
それならば、ボヤで済んでいるのも分かる。
国力を落とすわけにもいかないし、あまり酷いことをやっていると批判の対象になる。
もう一方で、シュライン国家の人間がやっている可能性も示唆できる。
あまりシュライン国家とは歴史的にも仲がよろしくないからな。
恨んでいる人種も多いだろう。





アンリ
「どうしましょうか?」




犯人はマッチを使用している。
それだけ頭の回転が速いということだ。
グッゲンハイムのものであれば、まずマッチで放火など考え付かない。
魔法で燃やす方が手っ取り早いからだ。
それができないということはそれなりに慎重で用心深いと考えるのが適切だ。
そう簡単に捕まえることができないかもしれない。







クロン
「そう簡単に尻尾は出さないかもしれないな。
 ・・・・・意外に犯人はキリクかもしれないしな。」

アンリ
「……は?」



想定外の理論が出てきた。
アンリの中では最も考えていない推理だ。
しかし、犯人が獣人である可能性を考えればそれも考慮に入れなければならない。
今まで、シュライン国家のテロじみたものだと推定して調査をしてきた。
・・・・が、それが獣人のタカ派の犯罪だとすればその様相が変わってくる。
犯人がキリクの可能性も十分にあり得る。
可能性があるということだ。
ホルンの森の放火にしても人的被害は全く出ていない。
まったく様子の分からない人間が犯罪をすれば。
それこそ人的被害が出てもおかしくない。
今回の一件も、ボヤで済んだのが不思議なぐらいである。
だが、それすら計算できるぐらいの土地勘を持った人物が犯行を行ったら?
・・・・・・確かに帳尻が合う。
キリクが犯人の方が一番犯行が容易である。
魔王のクロンとも接触ができ、土地勘にも明るい。
しかも特殊部隊の人である。
この犯行を一番容易にできる位置にいる。




クロン
「ま、逆に本命のシオンもあり得るがな。同様の理由で。
 どちらにしてもアンリか警察にがんばってもらわないとな。」



クロンは再び全く関係ない資料に目を通し始めた。
そして、なにやら書きものをし始めた。
今回の主役は私ではない・・・と言わないばかりに。
もっとも本当にその通りなのかもしれないが。
仮にシオン・キリクどちらかが犯人だったとしても。
魔王にも自治区も問題ない。
どちらも魔王をたおすだけの力は持っていないだろう。
それが分かり切っているからこそのこれだけの余裕なのかもしれない。
・・・・・この段階で判断がつきにくい。
それだけは確かだ。これ以上情報がない限り動きようがない。
警察は動いている。
自分一人で動いたところでたかが知れている。
再び平常の仕事に移るしかないということだろう。

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