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2012/12/17 (Mon) 7話

living_夜


チッチッチッチ。


簡単な夕食をとって。
シオンは満腹で重たい体をソファに預けた。
走り回ったことといい・
街の中を歩き回ったこともあるのか、思ったよりも疲れていた。
けれど、眠るにはまだ早い時刻だ。
ふぅ、と満腹でため息をつくと、夕食の食器を片づけていたアンリ。
マグカップを2つ持ってきて、そのうちの一つをシオンの前に置いた。






アンリ
「紅茶だ。まだ眠るには早いし、話したいことがあってね」

シオン
「ありがと。・・・・・紅茶ってエスタークのお茶が美味しいわよね。
 澄んでいるような気がするわね。」

アンリ
「ここにもダージリン・エスタークが来訪されて紅茶の文化を伝えてきた。
 紅茶の文化はそれなりに広がっているのだ。」

シオン
「ダージリン・エスタークってエスタークカンパニーの社長?
 この紅茶メーカーの?」

アンリ
「そうだ。『偉大なる紅茶の伝道師』と呼ばれている人物だ。
 グッゲンハイム国際連盟にも発言力を持つ世界を股にかけた人物だ。
 ・・・・・そのことはどうでもいい。それよりもだ。
 本当に後ろから付けられていたのは獣人だったんだな?」





シオン
「しつこいわねえ・・・・。そうよ。確証じゃないけど。
 けどシルエットは明らかに獣人だったわよ。尻尾もあったし。」



マグカップの脇に添えられていたポットミルクと砂糖を見比べて。
結局ふたつとも大量にカップの中に入れながら、シオンは尋ねた。
甘ったるくなったであろうその紅茶の味を想像したのだろうか。
アンリが微かに顔をしかめ、けれど見なかったかのように真顔になる。
・・・・・もし。
いや、確実なのか。
彼女の言うことが本当であれば色々考えないといけない。
・・・・ことが多くなるのは事実だ。
彼女が狙われている。
どう考えるべきか。
逆に考えるべきなのか?
その可能性もある。
色々考えてみる可能性はある。









一つは彼女の狂言の可能性。



・・・・・・。


・・・・・・・。


・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・これをあげているとキリがないような気がするが。
どうなのだろうか。
だが、考えてみる必要性はある。
絶対に。
彼女が狂言を行う理由はなんだろうか。
・・・・。
・・・・・思い浮かぶとしたらアンリに心配させる。
そして、犯人から除外させる。
その可能性は確かにある。
警戒心を薄くする。
守ってやるという気持ちを持たせる。
そうすることで犯人の対象から外す。
何の犯人から外すか?
・・・勿論放火犯からの可能性である。
確かにそれを考えれば狂言する可能性はなきにしもあらず。
・・・と言ったところである。
相手は魔法の世界でマッチで放火しようとしているのだ。
かなりの知能犯だともいえる。
それを考えれば、アンリから目をそらせることも考えられるだろう。
シオンが犯人。
そして、狂言・・・・。
確かに考えてみれば辻褄は合う。
合うのだが・・・・・。
だが、それでここまで迫真の演技が出来るのだろうか?
分からない。
女性は演技が上手だと聞く。
それを考えれば、かなりのものである。
彼女が仮に狂言だとすると。
つまり、記憶喪失も狂言であって。
そして、放火しやすい安全な位置に潜伏しているということになる。



・・・・・・。


・・・・・・・。


・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・だとすれば相当恐ろしいことだ。
アンリは間違いなく利用されている。
殺されることは無いだろう。
アンリは秘書である。
一日でも出勤しなかったら、すぐにアシがつく。
それを考えると、アンリ自身に害はないだろうが・・・。
犯人は身近にいるということになる。
アンリ・魔王。
それらの目を騙して、記憶喪失を演じている。
・・・・もしそうだとすると。
かなりの能力のあるスパイになってくる。
正直言って。
そうなると手が付けれないだろう。
キリクも特殊部隊だが。
それでも太刀打ちできないクラスのスパイだろう。


・・・・・。


・・・・・・・。


・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・。



・・・・・・・ひとまずこの可能性も考慮に入れておく必要がある。






二つ目は彼女の言うことが本当だとして。
獣人だったら?
・・・・・。
・・・・・・・・魔王の話が現実味帯びる。
そういうことになる。
付けていたのは獣人のタカ派?
・・・・具体的にはキリクでも付けていたのだろうか。
その可能性も否定は出来ない。
絶対に。
あらゆる可能性は考慮に入れる必要がある。
それが本当だとすれば、彼女を尾行していた理由はなんだろうか?



・・・・・・。



・・・・・・・・。


・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・あり得るとしたら。
シオンが獣人タカ派の犯行を目撃していた。
そして、何かしでかさないか。
それを見張っていた。
それしか考え付かない。
だとすれば、シオンを記憶喪失にしたのも獣人タカ派ということになる。
殺すと色々問題が生じる。
意外に殺人というのはアジがつきやすいのだ。
それを考えると記憶喪失にした。
・・・・そして思い出さないように尾行をしていた?
・・・・ということになる。
その場合だと、記憶喪失ではなくて記憶を喪失させられている可能性がある。
だが、一瞬でスパっと記憶がなくなるわけではない。
何回も記憶喪失の暗示をかけないといけない。
それを出来る身近な人物。
・・・・・トータルしてキリクしか考えられない。
この事件にもっとも近い位置にいる。
全ては彼の犯行。
そう考えることが出来る。





3つ目はシオンの気のせいということだが・・・・。
それだったら、それに越したことは無い。
考える必要性もない。
そういうことだ。
それよりも放火の事件のこと。
それをシオンに聞いてみよう。
・・・とアンリは考えた。
意外なヒントでも出てくるかもしれない。

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