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2013/01/01 (Tue) 4話

鬲皮視騾壹j・域仂・雲convert_20121009175136


店主
「らっしゃい。」


アンリがシオンを伴って訪れたのは。
先日昼食を買いに訪れたパン屋だった。
ここのパンはそれなりに評判である。
まあ、都市街にあるのだ。
評判が悪ければ即刻つぶれる。
それがこの都市部の冷たさである。
だが、その分売り上げもある。
・・・ということになる。
その中でやっているのである。
それなりに美味しいに決まっている。



アンリ
「悪いけれど、まだやっていますか?」

店主
「ああ、アンリかい。どうした?」

アンリ
「まだブリオッシュって残っていますか?」

シオン
「ブリオッシュ?」


聞きなれない言葉だからなのか。
シオンがオウム返しに尋ねてきて。
それで店主も彼女の存在に気付いたようだ。
人のよい笑みをいっそう深めて、店の奥へと消えていく。
そして、戻ってきた彼が手にしていたのは少し大きめの紙袋だった。




店主
「ほら、持ってけ! 廃パンになるところだったんだ。
 食ってくれるとこちらとしても助かる」

アンリ
「ありがとうございます」


アンリは人当たりのいい笑みを浮かべて。
その紙袋を受け取る。
それは、最初シオンと会ったときの貼り付けたような笑みだった。
けれど、あくまでもそれは外の顔なのだろう。
そんなことにも今更気付く。
アンリはもう一度店の奥に礼を言う。
シオンに向かって今度は偽物でない笑みを向けた。





アンリ
「ここのパンは結構美味しくてね」

シオン
「だから食べたかったの?」

アンリ
「それもあるんだけれどね。
 ここのブリオッシュは絶品だからね。」


ブリオッシュとは菓子パンの一つである。
「捏ねる」との意味合いがある。
普通のブレッドとは違い、水の代わりに牛乳を加え。
バターと卵を多く使ったパンである。
材料が焼き菓子に近いことから。
発酵の過程を要するケーキの一種とされることもある。
クロノス自治区ではブリオッシュを朝食に食べることがある。




シオン
「結構贅沢なパンね。」

アンリ
「このパンは逸話があってね。
 フェルト国家では有名な話ではあるけどね。」

シオン
「何?」

アンリ
「昔のフェルト国家の女王が飢餓に喘ぐ住民にこう言った。
 パンが食べれないのであれば、ブリオッシュを食べればいいと。」

シオン
「それって滅茶苦茶じゃない。」

アンリ
「まあ金銭感覚が狂ったフェルト国家の女王らしいセリフではあるけどね。
 あそこの王族はどこか狂っているからね。」


ブリオッシュは実際にフェルト国家に広くはやっている。
今では朝食で食べる家族が多い。
生活水準が向上したこともあり。
それなりに良いパンが食べられるということだ。
それがクロノス自治区にも広がっている。
ただ味付けなどはそれなりにエルフや獣人に合うように調節されている。
実際にバリエーションの多いものではあるから、適度に調節されているのである。






シオン
「いいパン屋さんね。」

アンリ
「そりゃ、魔王塔のおひざ元の立地条件だ。
 そういう激戦区で戦っているパン屋であるのは間違いない。」


魔王塔直轄地の街。
・・・・ということもあるのか。
それなりに魔王クロン好みの街づくりになっている。
そうなった経緯の最大の理由はクロンが直接指示したからだが。
そういった経過もあり、このあたりはどちらかというとエルフが多い。
高級住宅などもエルフが住んでいる場合も多い。
好みもエルフ好みになっていることが否めない。




アンリ
「帰ろうか。」

シオン
「そうね。」

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