FC2ブログ
2013・01
<< 1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/18/19/20/21/22/23/24/25/26/27/28/29/30/31/ >>
2013/01/15 (Tue) 4話

living_朝


アンリ
「おいしいね。」

シオン
「・・・・ねえ、サラダをおいしいって別に私が料理したから美味しいわけじゃないと思うんですけど。
 ひょっとして馬鹿にしている?」



確かに。
サラダが美味しいのは調理者の功績ではなく、野菜自体の功績である。
野菜自体が新鮮でなければ当然のごとく美味しくない。
だが、そんなことを言わずにもぐもぐ野菜を食べるアンリ。
その姿は嫌味のようにも見える。




ぱくぱくと目玉焼き一個を平らげる。
シオンはトーストにがぶりつく。
見事な食べっぷりだった。
そんな彼女に促され。
アンリも仕方なくサラダを胃に詰め込む。
ただその表情に変化はなく、ちゃんと味わって食べているのか疑問でもある。





アンリ
「うん、うまかった。」

シオン
「ねえ、サラダがうまかったって私に対する冒涜?」

アンリ
「そんなことはないさ。」






サラダだけはきちんと食べて、アンリはコーヒーに口をつけた。
これはこれで食事として成り立っている。
・・・・・とアンリが勝手に思っているだけである。
シオンは勿論あまり満足していない表情が見え隠れしている。
が、それに気づくほどアンリは心のゆとりがないのか。
あるいはドン感なのか。
シオンはアンリが自分の料理の腕を信頼してないと思っていて。
それはそれで対抗心を燃やしている表情である。
むろん、アンリはそれをマイクロも感じずコーヒーをずずっと飲んでいた。




シオン
「まあ、いいわ。目玉焼きは食べるわよ。」

アンリ
「どうぞ。」




もぐぐもぐぐぐもぐぐぐぐぐ・・・・・・・・・・。






仕方なく。
シオンがアンリの目玉焼きも食べる。
しかし、どうにも仕方なく食べているようには思えない。
というか、本当によく食べる。







シオン
「トーストも食べるわよ!!」

アンリ
「何を怒っているんだよ・・・。」





もう一枚のトーストも、あっさりと彼女の胃の中へと消えた。
それは怨念のようにも見えたし、祟っているように見えた。
自分の料理はまちがいなく食べれる。
それを確認するかのようにシオンは食べ続ける。
食べ続ける。
食べ続けまくった。
うん、おいしい。
そう自分で言い聞かせながら。
それは間違いなく他者が食べてもおいしいと確信しながら。





アンリ
「おいしそうだね。」

シオン
「ええ!!おいしいわよ!!アンリは人生の120%損したわ!!
 私の料理が食べれないんだから!!」

アンリ
「そこまでは損はしないだろう・・・。」




ずず~~~~~~~~。







サラダをほおばってのコーヒー。
適度に空腹を満たし、適度にコーヒーを飲む。
それはそれで優雅な朝の一時である。
アンリは確実にそう思ってる。
ここまでの朝を迎えることができるのも一重にシオンのおかげであろう。
そう考えればシオンの功績は高い。

アンリ
「だが、このコーヒーが飲めるだけでも得だよ。」

シオン
「コーヒーもインタントなのよオオおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」





どか~~~~~ん。






一方、シオンにしてみれば調理していないものだけ褒められている。
目玉焼きはある程度調理している。
備え付けのベーコンも調理している。
しかし、サラダはちぎっただけで市販のドレッシング。
コーヒーはインスタント。
まったく調理要素は皆無である。
アンリは嫌味のようにサラダとコーヒーを飲み食いする。
極めつけがコーヒーがおいしい。
これが嫌味じゃなくて何が嫌味なのだろうか。




アンリ
「何を怒っているんだい?」

シオン
「ええ!!!今度からはもっともっと食べたくなるような料理を作ってやるわよ!!!」

スポンサーサイト



未分類 | trackback(0) | comment(0) |


| TOP |

プロフィール

LandM

Author:LandM
この小説を書いている人たちを指します。
作品によっては一人で書いていたり、複数で書いていたりします。
LandMとはその総称です。
よろしくお願いします。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

カテゴリー

月別アーカイブ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード