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2013/01/21 (Mon) 7話

焼け野原森朝800


キリク
「でさー、どうなのよ?かわいー女の子との同棲生活。
 ねーってば。あんな可愛い子だし?ちょっと楽しかったりしないわけ?」

アンリ
「ぶっ!!・・・・んん!!!……お前な!」




怒りを含むアンリの声音にも動じた様子もない。
キリクはやはりにやにやとにじりよった。
普通に考えれば、年頃の少女と同居する機会などない。
それこそ学園物語みたいな展開である。


だが、今回はそうしたようなラブコメ的な話でもない。
ちょっとしたら、クロノス自治区自体に関わることかもしれない。
あるいは、事件事故の可能性もある。
それを考慮に入れると、とてもではないがそのような気持ちにはなれない。



・・・というのがアンリの実情ではある。
が、それはキリクには伝わっていないのかいるのか。
よくわからなくなるような態度を取っている。





キリク
「いーな、いーな。アンリってば仕事っていいながら、女の子と同棲よ? 
 オレにも出会いちょーだい!!」

アンリ
「うるさいわ!!」




口元をジャケットの内ポケットに入れていたハンカチで拭きながら、
アンリは怒りのこもった視線でキリクを睨みつける。
さながら般若の表情であるが、キリクは愉快そうだ。
邪気がないというか、なんというか。





キリク
「アンリがそこまで表情出すなんてめっずらしーじゃん。
 やっぱあの子のおかげかね?」

アンリ
「…………まあな」




何も言わないアンリだが、表情は雄弁に怒りを表している。
けれど、やはりキリクは構わない。
というか、こいつはアンリの怒りに気づいているかも怪しい。
まぁ、気づいたところで何も変わりはしないのだろうが。
確かに生活に潤いは出てくる。
今までの秘書の生活。
あまり生活に潤いがなかった秘書の生活。
二人の生活になって潤いが出てきたのは事実である。
彼女がスパイなのか。
そうでないのか。
それはともかくとして。
仮初でも生活にゆとりが出てくる。
単純に家事をしてくれる人がいるというのもあるだろう。
シオンはそれなりに役に立ってくれている。
そして、次第に頼りにしているようになっている。
それは事実である。




・・・・勿論、それはとは別に冷静な目も持っているわけではあるが。
彼女という人物を本当に見分けるためにも。
それは必要である。
個人からも。
そして、秘書という面からも。




キリク
「さてと・・・そろそろ時間だな。俺はもう少し調査しておくよ。
 アンリは魔王様のところいきなよ。」

アンリ
「・・・・・わかった。」




・・・・もう一つ。
疑いはないわけではない。
この森。
その放火事件。
その犯人がキリクの可能性もある。
・・・・・ということなのだ。
これが。
実際に本当なのかどうかは分からない。
だが、シュラインという隣の国。
それだけで括っていいか。
・・・というのは正直疑問が残るわけであって。
自治区内の獣人タカ派が犯人の可能性もある。
今の統治者はエルフである。
エルフ優遇をしているわけではないが・・・。
それでも不満を持っている人は多い。
その発展として放火事件があるのではないか?
・・・ということも考えられる。
それを考えると、キリクが犯人・・・。
捉えることも出来る。
技術。能力。立場。
あらゆる面から考えても彼は全てができる。
それだけの能力を備えている。
実際の戦闘技術。
破壊工作。
知識。
全てをトータルすればこれほど適材な人もいないだろう。
特殊部隊の人なのだから当たり前だが。



とりあえず、直属の上司。
魔王から言われている可能性はこの二人である。
魔王が言うのである。
この二人のどちらかが放火事件の犯人である可能性が高いのだが・・・。
実際にどうなのだろうか。
冗談なのだろうか?
・・・と思うときもある。
二人とも接しているときはいつもの二人である。
それは間違いない。
ないのだが、疑いはないわけではない。
それは上司から言われているからもしれない。
それだけ魔王という上司は心底信頼しているというのはある。
いい加減な人ではあるが・・・。
それでも人物像としては疑いない。









なんにしても決め手は無い。
このまま森にいてもないだろう。
ならば、一旦は仕切りなおすしかない。
魔王に助言をしてもらうのも手だろう。
事件を待つ・・・のは不謹慎か。
そう思いながら、アンリは森を去った。

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