ズズズズズズズズ。。。。。
アレクサンドラ
「・・・・・・と!!!」
クリスティ
「・・・・・・・・!!!!」
シェクスピア
「ふう。相変わらず、便利ね。空間転移の魔法も。
魔王とあと一人しか移動できないのは難点だけど。。。」
クロン
「ああ、、、大丈夫。今回は戦いに来たわけじゃないんだ。
ちょっとした、宣戦布告をしに来ただけなんだ。
シュライン国家じゃなくて、ほら、二人自身に。」


・・・。
・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・まあ。
微妙な空気なのは仕方ない。
私たちは敵同士なのだし。
それに交渉が決裂してしまった後のこの状況なのである。
まあ。
言うこと言って。
それで終わるだけなのだから。
遠慮は必要ないのだが。。。

シェクスピア
「お初、お目にかかるわ。
シェクスピア・ノアール。またの名前を、アルファンガード・フェルト。
フェルト国王の娘よ。・・・と言っても王位継承権はないけど。」
アレクサンドラ
「・・・。
・・・・。
・・・・・・。
・・・聞いたことはある。
王位継承権のないフェルト国家の娘が魔王のパートナーをやって。
西の大国フェルト国家が間接的に魔王をコントロールしているという話は。。。」
シェクスピア
「そうね。魔王という巨大な力はフェルト国家でコントロールする必要がある。
そういった意味で私が派遣されている意味合いも強いってことね。」
アレクサンドラ
「それで、何用だ?
西大陸一と言われる魔王をコントロールしているフェルト国王陛下の娘さんが。」
シェクスピア
「あまり舐めたマネしてんじゃねえぞ。奴隷国家の狂犬が。」
アレクサンドラ
「・・・・・。」
シェクスピア
「あの怪物軍団があるから、今は追っかけないけど。
魔王を慈悲を蹴り飛ばした奴は、例外なくぶち殺すと決めている。
今逃げても、絶対に、追いかけて、ぶち殺す。
私はルネ女史のようには優しくないわよ。」
アレクサンドラ
「例え。魔王の慈悲を蹴り飛ばしてでも。
それで死ぬことになったとしても。
貫きたいものがあった。そういう時もある。」
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・意思の固い眼をしている。
あわよくば、恫喝、調略をしようと思ったのだが。。。
どうにもそういう風にいかないようね。。。
決意の眼をしている。
例えここで、魔王に殺されたとしても。
恐らく、後悔なく死ぬだろう。
・・・もっとも。
今の状況だと、相当厄介に死ぬだろうが。
下手しなくても、魔王と一緒に相討ち狙いをするだろう。
アレクサンドラ・トーリノ。
クリスティ・トーリノ。
魔王の慈悲を蹴り飛ばして、破滅へ向かうファイターか。。。
・・・。
・・・・・。
……思った以上に面倒な奴らだ。

シェクスピア
「・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・。
とりあえず、調略が不可能というのは分かったわ。」
アレクサンドラ
「調略だったのか。俺には恫喝にしか聞こえなかったぞ。」
シェクスピア
「予定調和、あるいは、恫喝でどうにか出来る相手にはそうしている。
貴方ははね。。。
そうね。狂っているのね。
本当にね。
ここで魔王に従いますって言えば。
アンタも娘も命は助かるのにね。
アンタたちの愛だって祝福する。
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・。
・・・・だけど。そうじゃないのね。
アンタたちはそんな魔王の予定調和の愛を臨んでいない。
魔王と戦ってでも掴みたいものがある。
それが勝利による禁断の愛ってところかしら?」
アレクサンドラ
「そういう解釈でいいさ。」
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・。
まだ。
怯えてくれたり。
あるいは、魔王に協賛してくれるなら。
調略しようがあった。
ミセス・ミルフィールの言うことの反故になるが。
そんなことはどうでもいい。
二人を殺すのは悪手なような気がする。
二人を殺すのはこちらの被害が甚大だ。
それこそ、こちらの被害が甚大になる。
他人の恋を邪魔すると、馬に蹴られて死ぬ。
そういう話だ。
人の恋路を邪魔するのは悪手だ。
そういった意味では。
私は二人を調略したかった。
魔王に取り入れたかった。
私なら、魔王や私たちなら。
本心で二人の禁断の愛を祝福して、取り入れることもできただろうに。
・・・そういうことを臨んでいない。
アレクサンドラは。クリスティは。
それは理解できた。
悲しいかな。
徹底的に。
敵役なのである。
徹底的に殺してやるしかない。
魔王として、冷酷に、徹底的に。

スポンサーサイト
未分類 | trackback(0) | comment(12) |