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2011/10/29 (Sat) 10話

執務室昼800

クロン
「問題を表面化して、戦いを仕掛けるという手段もある。
 現状この自治区はまとまっていない。獣人やエルフ。
 様々な者たちが住んでいる。まとめるためにはどうするか?
 共通の敵を出すのが手っ取り早い。シュラインという手ごろな敵が。
 …そうすれば、否が応でもクロノス自治区に共通の敵が現れる。
 それでまとめやすくなる。解決すれば、求心力もアップする。」




ユキノ
「・・・・ですが、住民の危険が増えます。戦いで人も疲弊します。 
 それこそ本末転倒と言うことにもなりかねません。」
 


魔王の言うことも一理がある。
・・・が、あまり望ましくもないだろう。
シュラインには随分と仮がある。
ここ数年で結構な領土を取られた。
まとめる際のいざこざがあったこともある。
その関係上、今でも多少難民がいる。
その難民も上手くまとめて移住させているから問題はないが。
・・・それでも元の土地に戻りたいと思う住民も少なからずいる。







クロン
「ほっとくわけにもいかないな。
 放置して、それが外に露見したらクーデターにでもなる。
 右翼の過激派がデモでもピザでも焼いたりするんだろう。
 内乱みたいなのは起きやすい。」




この男が出て、この地域はまとまった。
それ時まで力で力を争う荒れ放題の集落の集まりだった。
それを数年でまとめ上げたのが、この魔王だ。
この段階で、他国との戦争はあり得ない。
戦力の問題ではない。求心力の問題だ。
まったくまとまりがない。
それを考えれば、彼がこの事件を表にしたくないのはわかる。
…それが本気でそう思っているかは不明だが。魔王のことだから。






クロン
「・・・・。」

ユキノ
「・・・・。」

クロン
「・・・・。」

ユキノ
「・・・・。」

クロン
「・・・・。」

ユキノ
「・・・・。」





クロン
「・・・・・まあ成り行きもある。
 救出作業を頼めるか。秘密裏に。」

ユキノ
「断ったら?」


断る気は毛頭ない。だが、魔王の基本方針は聞いておかないといけない。
彼がどういう意図で依頼を頼んでいるか。
迂闊に頼みごとを聞いていると、いつの間にか悪事に手を染めていた・・。
なんて事にもなりかねない。
この男はなんだかんだいって魔王なのだ。
そういうことはするぐらいの権謀指数がある。
この男と一線を敷いているのはそういう理由もある。
まあ、今回のことに限って言えばそういうのはなさそうだが。
念のための確認がある。






クロン
「残念だが、その少女は犠牲になってもらうしかない。
 彼女の命ひとつで、クロノス自治区の命の危険を背負えない。
 私は首長だ。この自治区のすべての住民の命を預かっている。
 私は個人ではない。すべての命を守らなきゃいけない。
 だが、そこまで割り切る気はない。
 少女が救える手段があるのなら行う。」





・・・それに関しては嘘ではないだろう。
彼は確かに魔王であり、人でなしである。
だが、それはクロノス自治区の住民のために人でなしなっているのである。
決して、彼自身の利益のために行動することはない。
それは彼との長い付き合いでわかっている。
彼は自分のためだけに行動することはない。
…だがそれだけではない。
それも分かっている。

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