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2011/12/27 (Tue) 2話

ライサ酒場朝人物アリ(800)

ユキノ
「う~~~ん、この店のミックスジュースは美味しいわねえ。
 この森の取れたて果汁がやっぱりおいしいのよね。」



前略から決してさぼっているわけではなく。
魔王からの伝達で、ここで今後についてを話し合うことになった。
魔王曰く、魔王と私が執務室で話すことが目立つかららしい。
まあ、私の服装にも問題があるのだが。
そこで事件があったライサ街の酒場兼レストランになったわけだが…。
ここのミックスジュースは美味しい。
流石、天然の森ホルンの森にある市街である。
果物はすべて、本日取れたて。
それを絞っているミックスジュースである。
あまりにおいしかったので、ついついおかわりしてしまった。
まあ、その辺は楽しみなのだからいいのだが。










ユキノ
「・・・んん!!・・・と。気持ちを緩めるわけにはいかないわね。
 あの魔王のことだし。油断するとすぐ利用されるわね。」



ふとした気の緩みは禁物である。
私が接しているのはあの魔王である。
あの魔王は全体のために、人でなしになる男である。
総じてクロノス自治区のために、敵味方問わず人でなしになる。
私とて、平気…ではないだろうがが。
計算して私を犠牲にしてクロノス自治区に特になれば……。
……彼は遠慮なく使い捨ててくるだろう。
まあ、私も彼も信頼し合っている。
本当に滅多なことがない限り、あの男が私を見きることはないだろうが。
それでも、利用することは十分に考えられる。
警戒してかかっていいのが、あの男だ。




カランコロン。




さて、魔王がやってきた。気を引き締めてやろう。










クロン
「喫煙席は?」

ウェイトレス
「当店は全席禁煙です。」

クロン
「なにい!!!!」


・・・・・他人のフリをしたくなるようなやり取りが聞こえてくる。
あの男は本当に煙草がないと生きていけないのか。
…というぐらいの重度のヘビースモーカーだ。
同族のエルフとしては、かなり嫌な人物だ。
あの男のせいでエルフが煙草を吸う人種と思われるとたまったものではない。
グッゲンハイムの世界も禁煙ブームなのだ。


・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・。


・・・・・・・。
・・・・・・。


・・・・・。







クロン
「やあ、ユキノ。この店は最悪だな。」

ユキノ
「あなたは煙草は吸えなけりゃ、すべての店が最悪なんでしょう?」

クロン
「そんなことはない。私は魔王らしくエレガントなのだ。
 味も楽しむ好事家(こうずか)なのだ。」

ユキノ
「世界は禁煙ブームなんですよ。
 知らないわけはないでしょう。」

クロン
「健康に気を使うのはいいことだ。悪いことじゃない。
 私も公民としてはそう発令している。それと私個人は違う。」

ユキノ
「要するには自分が吸いたいだけでしょう?」

クロン
「ふん。まあ、いい。私も世界のブームに乗っかろう。
 それじゃ酒だ酒。バーボンでも頼むか。」

ユキノ
「あなたどんだけエルフの既存概念をぶっこわせば気が済むんですか?」

クロン
「エルフだって、煙草は吸いたいし、酒だって飲みたいのだ。」




まあ、確かにエルフだからと言ってだ。
すべてがすべて節制しているわけではない。
むしろ、そういうことをしている輩は『エルフ原理主義』の思想を持っている人たちだけだ。
最近のエルフは人間の生活とあまり変わりない。
肉は食べるし、植物も食べる。
工業もする。サービスもする。
考え方や思想の独自性はあるにしても、人間と根本的に変わらない。
それは私にしても、眼の前にいる男にしても同じことが言える。
一番の問題なのはだ。



エルフをまとめているこの男が煙草と酒を楽しみまくっていることだ。
目の前の男が好き勝手やっているから
「最近のエルフは…」とよく言われるのだ。







ユキノ
「あんまり好き勝手やっていますと、年寄りに色々言われますよ。」

クロン
「いいんだよ。セロ・デュミナスという人間が世界を征服して300年。
 エルフの人口は減っていた。エルフも欲望に忠実に生きるべきなのさ。」

ユキノ
「ま、確かに昔のように森で静かに過ごす時代は終わりですけどね。
 節制していたら人間に住む場所を隅に追いやられるわけですからね。」




セロ・デュミナスが世界を征服して300年が経過している。
彼は人間至上主義を掲げていたものだから、エルフが隅へ追いやられた。
そこでエルフは節制を止めた。我慢するのを止めたのである。
植物を愛でて、自然を大切にする思想をなくしたわけではない。
それを共存しつつ、人間と同じように生活していくことを決めたのである。
結果、このクロノス自治区で様々なエルフ独特の文明が発達したわけである。
それをまとめ上げたのが、この男…というわけなのだが・・・。
確かに最近のエルフを象徴するような男であるのは間違いないか。

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こんにちは! 

確かに古いゲームのイメージなのか、
私もエルフは自然と共に生きる、というか、お高いというか、御高貴なイメージがありますね。
それをぶち壊してくれる、クロン様には大期待です。


年末年始お仕事なのですね。
お疲れ様です。

今年は大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。

更新も楽しみにしております!

2011/12/28 22:00 | 呼鳥 [ 編集 ]


呼鳥様へ 

まあ、その辺を払拭したいというのがこの作品の狙いと言おうかなんと言うか。
近代化したエルフの生活とかも書きたかったのが私の目的でもあったので。
そのあたりは書いていてうれしいですね。
エルフがバイク乗ったりとかしたかったんですけどね。
タイミングがなかったですね。。。。



今年はお世話になりました。
来年もよろしくお願いします。

2011/12/29 10:54 | LandM [ 編集 ]


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