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2012/01/12 (Thu) 10話

ライサ酒場昼人物アリ(800)bmp


カランコロン。


シェクスピア
「う~~ん、意外にここのカクテルおいしいわね。
 ウィスキー党だけど、カクテルもやみつきになりそう…。」



ここに来るのは2度目。
以前はウィスキーの味を楽しんだが、今回はカクテルだ。
何よりも、果物の豊潤な香りと甘みが良い。
ジュースも評判だが、カクテルもなかなかいける。
ここで酔いつぶれて眠っても良いぐらいの勢いだ。
それぐらいにおいしいということだ。
やはり森が基盤になっている街である。
果物がおいしいのは当り前なのかもしれない。
それは私がフェルト国家出身だからだろうか。
・・・まあいいか。
美味いものは美味い。
それでいい。






アレクサンドラ
「よう。」

シェクスピア
「不機嫌そうね。どうしたの?」

アレクサンドラ
「昨日襲撃に遭ったぜ。どういうことだ?」

シェクスピア
「私はいつからテメエの味方になったの?
 私は情報のリークをしただけよ。はい、謝礼。100万よ。」

アレクサンドラ
「・・・・・ふん。まあ、いいだろう。
 おかげで楽しめたものもある。」




安い男だ。少し性欲と金を回せば動く。
実際にこれぐらいの方がいい。





シェクスピア
「私は謝礼以上の価値があったわ。
 魔王の奇跡のような魔法に触れあえたんだから。」




輸血魔法・神経の一部のみを操る魔法。
それはあの男の奇跡のような魔法の一端だろう。
どちらもグッゲンハイムの世界でも数人扱えるかどうか。
それぐらいに奇跡のような魔法だ。



輸血魔法―――。
拒絶反応が出るグッゲンハイムの世界では禁忌の魔法だ。
それを拒絶反応も出さずにやってのけた。
それは一言で片づけられるものではない。



血液には魔力が宿っている。その人それぞれで波長やパターンが違う。
それが得意な属性に反映させる。精霊召喚にも活かされる。
血液型が一致しただけで輸血できるというものではない。
魔力の周波数も一致しないと輸血はできない。



だが、その適合性は皆無だといわれている。
グッゲンハイムでは長年輸血はされていない禁忌だとされていた。
魔王はその拒絶反応を無理やり抑え込んで、
自身の血と少女の血を融合させた。
クロンは適合性が高いと言っていたが、
それでも全くの別物の血を融合させた技術は神業だ。




加えて神経の一部のみを操れる魔法。
脳を丸ごと操る魔法使いはいくつかいる。
だが一部の神経を操る。
それは神業ともいえる技量と神経の構造を理解した綿密な知識が必要だ。



そして恐ろしいほどの集中力。
…それは現場で身に染みてわかったことだ。
この魔法が普通に使えれば・・・。
クロンは現場に出なくても現場と同じような感覚で動ける。
そして、戦場で人間を操りたい放題である。
それは戦場で大きなアドバンテージになる。




この1年間、グータラ魔王としてしかいなかった。
それが見れたのは大きい。
彼が本物の魔王であることはゆるぎない。
それが分かることだった。
それだけでもスパイまがいなことをした価値はある。
この段階で、眼の前の男を捨てて魔王に寄りつけば……。







アレクサンドラ
「ん?どうした?」

シェクスピア
「…ううん。なんでもないわ。」




・・・この段階で魔王に寄りつくのもおかしい。
もちろん必要なことではあると思うが。


この男を捨てるにはまだ早すぎる段階だ。
またグータラ魔王になられても困る。
まだまだ実践的な行動が必要な段階である。
1度だけの刺激よりも継続的な刺激が求められる。
…ならば、近日中に目の前の男を動かす必要があるか……。





シェクスピア
「はい。これ。今回の編成と交替時期ね。
 参考にしてまた襲撃して頂戴。」

アレクサンドラ
「わかった。今回は俺は参加はできないがな。
 外務省の連中が俺を呼びだしてきている。
 大方俺の行動に釘を刺そうとしているんだろうが・・・。
 まあ、無駄な努力なこった。」




眼の前の男はいつでも捨てれる。
くだらない欲望の男だ。取るに足らない。
利用するだけ利用して捨てればいい。まだ利用価値はある。
「カワウソのガンランスを持つ男」…か。
言いえて妙だ。見た目はキュートでやることはえぐい。
それでいて、別に生態系で強い存在でもない。



まさにアレクサンドラのような動物だ。
大した動物じゃない。強くもないし、弱くもない。
欲望に忠実な獣なだけだ。いつでも捨てることはできる。









シェクスピア
「さてと……私は行くわよ。
 最近は尾行がついているような気がするし。」

アレクサンドラ
「ま、俺もここにいるのはあまり良くないからな。
 変装しているとはいえ、バレると袋叩きにあっちまう。」




確かに。襲撃した街に変装して酒を飲みに来る。
そうした度量は認めてもいいだろう。
広い度量を超えて、単なる馬鹿なような気がするが。
それでも器量が狭い男ではないだろう。

私が昔射殺した男よりはるかにましだ
・・・もうなんて名前だったか忘れてしまった。




シェクスピア
「それじゃあね。グッドラック。」

アレクサンドラ
「ああ。」

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