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2012/01/16 (Mon) 11話

執務室夜800

カチン。
フーーーーー。

クロン
「ふう、ようやく落ち着けるな。
 …外は煙草を吸いまくっていい場所だから良いのだが。
 世界が禁煙ブームなせいで、執務室限定でしかたばこが吸えない。
 いいだろう。それぐらいしたって、首長の特権だ。」


ユキノ
「貴方は年中タバコふかしている印象しかないのですが。」

クロン
「タバコの味を知らない奴は人生の60%損しているぞ。」

ユキノ
「そりゃ貴方だけです。」




・・・さて、状況の整理はしておきましょう。
まあ、トータルの面で見れば悪くない状況・・・というのが魔王の談である。。




はじめから行こう。
ライサ街の巫女誘拐事件が発生した。
これは無事解決した。シュライン国家といざこざはないだろう。
それでいて、巫女の無事…というと語弊があるが命に異常はない。元気だ。
このこと自体は全く問題ない。
もう終わった課題だと言っていい。




次にその原因のその一。
アレクサンドラ・トーリノ。
カワウソのガンランスを持つ男。かなり指折りのおとこであるのは間違いない。
気に入らない男ではあるが。
それこそ相当の戦闘技量と行動力。そして緻密さも兼ね備えている。
この男がどういう行動に出るかで、ライサ街をどうするか考えないといけない。
あまり行動が過ぎると…シュライン国家でまた彼をどうにかしてもらわないといけない。
まあ、今後の行動次第だ。大人しくするか、それとも行動に出るか。
あまり動くようであればシュライン国家自体も彼を止めに回るようにする。
・・・という風に魔王は言っている。
行動に出ても大丈夫なように私をを回している。
問題なく対処する・・・・。





原因その二。シェクスピア・ノアール。
こちらの方がむしろ面倒だ。スパイ行為をしている秘書だ。
それでいて大国フェルト国王の娘と来たものだ。面倒なことこの上ない。
彼女自身を私からは排除できない。それは絶対だ。
フェルト国家と険悪な関係にはなれない。
彼女の目的はあくまで前略よろしく娘を救出することにある。
それが叶えば、あとはどうとでもなるような気がする。
まあ、娘を救出することが限りなく億劫というか、不可能というか…。
魔界にいるのは確定事項だ、魔界に行くには私の力を取り戻さないといけない。






正直言って、魔王は別に力を取り戻すこと自体はどうでもよかった。
限りなく暴れまくって満足していたので。いっそのことこのままでも良い。むしろ良い。
それぐらいだったのだが・・・どうにもそういうわけにもいかなそうだ。
この一年やんわりとごまかしていたのだが・・・焦りが限界に来たのだろう。
実際にスパイ行為をして、魔王をやる気にさせている。
だったら、魔王もその気になればい。だからこうして動いている。
その結果。ある程度、シェクスピアも納得したようだ。
これ以上、大きな行動に出てくれなければいいが・・・その辺は様子見・・・ということだ。





クロン
「・・・・という状況だな。」

ユキノ
「アレクサンドラは色々な意味で動きづらくなっていますね。
 こちらは大丈夫でしょう。・・・問題はシェクスピアのほうですね。」




このままいけば、アレクサンドラは問題ないだろう。
動きを封じてきている。
強硬な行動に出ればどの道破滅が待っている。
あの男は慎重深い。迂闊な行動はしてこないだろう。
・・・まあ、おそらくだが。絶対とはいえない。
問題はシェクスピアのほうだ。
初見から不信感しかなかったが、そのとおりの人物だ。
かなりあくどくやっている。
確かに娘を助けたい一心でやっているのかもしれないが。
それにしても他人を弄んでいいわけない。
人の一生すら左右するようなことを平気でやる人である。
許しては置けないところはあるだろう。
このまま暴走したら手がつけられない。
それこそ第2のショコラさんが出来上がっても問題がある。




クロン
「暫くは様子見だろう。ショコラでどういう反応がでるか・・。
 と言うところだ。終わった事を悔やんでも仕方ない。」

ユキノ
「彼女の処分は?・・・・しないのですか?」

クロン
「フェルト国家国王の娘だ。義理立てもある。
 シュライン国家に加えて西の管理者まで敵に回せばここは吹っ飛ぶぞ。」




確かにそこを突かれると痛い。
シェクスピアを倒すことで西の大国を敵に回すわけにはいかない。
あそこの国家は巨大だ。巨大すぎる。
本気であそこが戦争をすれば全てが焦土と化す。
あそこの魔導兵器を引っ張ってくれば、街が焦土化す。
比喩ではない。事実だ。
それぐらい最新の魔導兵器を持ち出した近代戦争をしてくる。
加えて、あそこの騎士団は世界の指折りである。
私クラスの人が100人近くいる。
文字通り、この西大陸で最強を関する大国である。
そんなところを敵に回すわけにはいかない。
彼女を倒すメリットとデメリットが破綻している。
彼女を倒して一旦クロノス自治区が守られても意味がない。
その後、フェルト国家に自治区を潰されかねない。
魔王の力が戻っているのならともかく。
戻っていないのにあそこと敵になるわけにはいかない。






ユキノ
「・・・・分かりました。飲むしかありませんね。
 それにしても何があそこまで彼女を狂気に駆り立てるのですかね。」

クロン
「彼女自身は狂気と思っていないと思うがな。
 子どもを産んで7年が経過している。
 7年の後悔と焦燥感が彼女を狂気に駆り立てるのだろう。
 ・・・・・考えてみれば可哀想な女だがな。
 可能性があるからこそ追い求めるのだ。
 いっそのこと救える可能性がなければこうはならないのかもな。」

ユキノ
「・・・・・・。」



確かにそれを考えると同情してしまう節もある。
母親という生き物は子どもを追い求めると言うが・・・。
それにしても彼女の貪欲に追い求める姿は狂気に見える。
私が母親になって、子ども産ん後・・・娘を失ったら・・・。
私はシェクスピアになるのだろうか・・・・。
そう考えると切なくなってくる。
だからと言って、ここでシェクスピアをほっとくわけにもいかない。
彼女の狂気を止める意味でも。
そして、これ以上の被害をなくすためにも。
私はいざと言うときには鬼にならねばならないだろう。




クロン
「さてと。私は帰るぞ。アレクサンドラは大丈夫だろう。
 探索もしている。動きがあれば察知できる。」

ユキノ
「分かりました。シェクスピア殿が不信な動きがあれば伝えます。
 後はショコラさんの様子観察を行います。」




状況的には確認は出来ている。
後は、それを遂行に移すだけだろう。
ショコラさんの様子観察。
そして、シェクスピアの動きの確認。
これらが目下の動きとなる。
魔王は・・・復活の手はずと政治で忙しい。
私は私で動かねばならないだろう。


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まずは、ショコラが拒絶反応を起こさずに、今のところ順調に回復しているのに安心です。

そうこうしている内に、なんだか周囲が騒々しくなってきましたね。

ユキノの活躍に期待^^

2012/02/05 13:15 | けい [ 編集 ]


おはよ 

ユキノの直観力の凄さ!
シェクスピアの冷血な計算力!
ショコラの回復力!
女の怖さでしょうかね~(笑)

2012/03/29 09:53 | かぶとも [ 編集 ]


Re: おはよ 

怖さです。
諸々と出ています。
これがグッゲンハイム!!って感じですね。

2012/03/29 17:12 | LandM [ 編集 ]


 

アルン(シェクスピア)の内面に深く斬り込むような
描写が圧巻でした。
今回のお話は(自分の中で)善悪がはっきりわかれてなくて
どちらサイドにも感情移入してしまいます。
もちろんアルンのやってることは非道なことでも
あるのでしょうがわたしはついついアルンの心情に
寄り添ってしまいます。
ショコラは今のところ安定しているようですがこの後どうなるのか。
ユキノの活躍と合わせて見守らせて頂きます!

2016/05/05 12:14 | canaria [ 編集 ]


canaria 様へ 

グッゲンハイムのミソの部分は誰が善悪かは判別していないことです。
それぞれがそれぞれの利益で動いているので、
別に誰が主人公というわけではないのです。

そして、誰が正しいというわけでもない。
ユキノにしても正しいかどうかは微妙・・・ということなので。

ただ、比較的真っ当な利害で動いているのが魔王とユキノなので、
主人公となっているという話です。

毎度、ファンタジーにコメントありがとうございます!!
GWにとても楽しいことです!!
(*´▽`*)

2016/05/05 19:44 | LandM [ 編集 ]


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