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2001/03/15 (Thu) 7話『侵攻』

クロン「………ん!!??」

クロンは遥か後方からすべてが見下ろせる場所にいた。
すべての状況を把握して、的確な指示を出すために。
そのクロンが特別な変化を把握した。





………進入防止の結界を破ろうとしている正規兵がいる。
前回偵察でやってきた兵士とはまるで質が違う。
加えて、その正規兵たちは3方向から結界の解呪に取り組んでいた。
数は1部隊で1000人。
合計で3000人いる。


なるほど、これならば、一つを壊滅させても2つ残っている。
どれか一つで結界を解呪できたら御の字……と言うことか。










クロン「それにしても、3000人で解除すると言うのは、随分と気合の入れようだな。」

クロンは呆れることを通り越して、感服した。
自分で言うのも癪であるが、こんな結界を一人で解除するのはナンセンスだ。
時間がかかるだけである。
それならば、人数による物量作戦で結界を解く。




クロン「そうだ。
    これは戦争なのだ。
    戦争は勝たなきゃならない。
    目的のためには全ての手段が肯定化される。
    たとえ、どんな平和主義者でも戦争がはじまったら勝つための方法を考えなければならんのだ。」


負ければ自分の主義は通らない。
それがどんなに素晴らしい論理に基づくものでも、力がなければ通らない。
戦争はそうしたものだ。


結界を解くのに3000人で解くと言うのは興ざめだが、方法は間違っていない。
時間の問題にすれば、大体1時間~2時間ぐらいで解呪ができるだろう。
クロンはそう読んだ。

結界を解除されたら、もう一度構築するのにかなりの時間を要する。
それこそ戦争中にやっているヒマなどない。
事実上、崩壊するのは間違いない。





ならば、妨害する必要がある。
こちらの正規兵を使うか?
いや、無駄な損害が多くなる。本国の増援があるかもしれない状況で、それを出すのはかなり辛い。
マユルの竜部隊はアイアトーネ市の国境付近で戦闘を開始している。
ホルンの森の天然の獣たちに任せるという手もあるが……それにしても統率がとれない。


損害を出さずに、戦線を守りつつ、戦うのは――――。











クロン「レイビア!!」

レイビア「……今度は何?」

レイビアはカレンが母の仇と知り、それを追おうとしていた。
それを邪魔されて少し不機嫌となっていた。
やる気がそがれたと言うのが適切なのかもしれない。



クロン「キミの母親の残した結界が人間に破られようとしている。3方面からやってきている。各個撃破してくれ。」

レイビア「母の仇を追えと言ったり、大変ね。魔王は。」

クロン「どうする?キミの意思に任せる。」

もし、駄目ならマユルを下がらせる。
アレも聞き分けがない少年ではあるが、この状況ではマユルも言うことだろう。
そう思っていた。


もちろん、ベストはマユルが攻めで、レイビアが結界の守護。
機動性はマユルの龍部隊の方が上である。
堅牢さから言えば、鬼部隊の方が上であるだろう。


どちらが攻めに向いているか。守りに向いているかは考えるまでもない。








レイビア「母の仇を追えないのは多少イラつくことはあるけど……それよりも母の遺産を壊されるのはもっとイライラする……。……データを送れ。土足で踏み入れる下賎な輩は制裁が必要なようだ。」



シュウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!

レイビアは簡易の鬼を数十体召還した。
先ほど召還した鬼よりも質の知性もかなり落ちるが……数合わせには大丈夫だろう。
勇者なら問題なく切り伏せられてしまうが、一般兵を相手するには問題ない。






レイビア「……さて、露払いといこう。」


こうなれば、結界を仮に破られたとしても、鬼部隊が人間の侵攻を防ぐ。
マユル達が侵攻していけば問題なく制圧ができる。


……残る問題は本国からの増援と勇者の存在だ。





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管理人のみ閲覧OK


軍事的には 

3000人ということは一個連隊ですか。

アイアトーネ市が殴り合い覚悟で作戦を展開するには少なすぎるように感じました。

曲がりなりにも自治領ひとつを相手とするからにはアイアトーネ市のほうも同盟軍を募って少なくとも一個師団レベルで作戦行動をするべきじゃないのかなあ。

兵力の逐次投入各個撃破は軍事上でもっともやってはいけないことのひとつだからなあ。

しかしクロンのほうもこれはこれで問題あるような。

レイビアちゃんの存在は、カレンしか知らないから最重要軍事機密もいいところだし。

本来だったらこういうザコの処理はシェクスピアさんがやるべき仕事であったことを考えると、シェクスピアさんを失ったのは痛いなあ。

わたしだったらここは3000人を圧倒できるだけの戦力規模で、手持ちの正規兵と指揮官を投入するなあ。実戦経験を得た兵と、実戦経験がない兵では、戦闘力がぜんぜん違うことになるからなあ。ここは部隊に経験を積ませることも考えるべきじゃないかなあ。

しかしたかだか3000人程度の部隊に2時間しか持たず、軍事行動を取りながら再構築をすることができないとなると……。

結界って、マジノ線よりも役に立たんものだなあ。

シミュレーションゲームファンとしての感想でした。


小説は相変わらず面白いです。

2010/03/15 15:03 | ポール・ブリッツ [ 編集 ]


誤解しないでいただきたいですが 

あ、誤解されないようにいっておきますけど、

「軍事をネタにどうこういうのは楽しい」

だけであって、

小説は激動の時代の始まりがダイナミックに描けていてとても面白いですよ。

こういう歴史ファンタジー小説はいいですな。

ツッコミとはツッコむ先がよくできているからこそツッコみたがるわけでして……。

2010/03/15 15:32 | ポール・ブリッツ [ 編集 ]


Re: 誤解しないでいただきたいですが 

どうも。ポール・ブリッツ様へ。


> 3000人ということは一個連隊ですか。
アイアトーネ市が殴り合い覚悟で作戦を展開するには少なすぎるように感じました。
曲がりなりにも自治領ひとつを相手とするからにはアイアトーネ市のほうも同盟軍を募って少なくとも一個師団レベルで作戦行動をするべきじゃないのかなあ。
兵力の逐次投入各個撃破は軍事上でもっともやってはいけないことのひとつだからなあ。


うん。ごもっとも。
この辺はアイアトーネ市が勇者乱入に乗じて、焦って行動したという設定ですね。
軍事的には負けフラグ一直線の行動をとっちゃったわけですね。
私もそう思います。

もうちょっと本格的に作戦展開するべきだったと思いますね。

ポール・ブリッツ様の言うとおり~~!!!





>>しかしクロンのほうもこれはこれで問題あるような。
  レイビアちゃんの存在は、カレンしか知らないから最重要軍事機密もいいところだし。
> >
> > 本来だったらこういうザコの処理はシェクスピアさんがやるべき仕事であったことを考えると、シェクスピアさんを失ったのは痛いなあ。
> >
> > わたしだったらここは3000人を圧倒できるだけの戦力規模で、手持ちの正規兵と指揮官を投入するなあ。実戦経験を得た兵と、実戦経験がない兵では、戦闘力がぜんぜん違うことになるからなあ。ここは部隊に経験を積ませることも考えるべきじゃないかなあ。


この辺はあれですね。
正面衝突することで、こちらの死傷者が出ることをクロンが嫌ったんですね。
クロン様ってばさ、生粋の平和主義者なので。

……だからと言って、鬼を投入するのは反則なような気がしますが。




>
>
しかしたかだか3000人程度の部隊に2時間しか持たず、軍事行動を取りながら再構築をすることができないとなると……。
> >
> > 結界って、マジノ線よりも役に立たんものだなあ。
> >



まあ、どんなに能力が高いって言っても個人の力ですからね。
これが集団で構築した結界ということであれば、またレベルも違ってくるのですけどね。
現状では、このレベルの結界はクロンとシェクスピアしかつくれないので、脆くなるのは当然ですね。


まあ、私も軍事マニアではないですからね。
戦略ごとはあまり得意ではないですね。
その辺はポール・ブリッツ様にもご教授いただければと思いますね。



いつもご愛読ありがとうございます~~。

2010/03/15 19:41 | LandM [ 編集 ]


 

四天王って感じですね
猛者ばかりなのにそれを圧倒している勇者
どちらが悪なのか分からなくなりますね
それより子供…………………
マユルにレイビアは子供ですよね
子供が強い…………………………
クロンも大変ですね

2011/06/19 07:23 | 彩舞 夜千 [ 編集 ]


彩舞 夜千様へ 

今回の設定ではあまりマユルも強くない設定であるには間違いないですけどね。
それでも強いのは間違いないですね。
マユルは手につけられない子どもみたいなものですね。
クロンが一番大変ですね。

2011/06/20 05:42 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


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