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2001/03/20 (Tue) 8話『臓腑の宴』

reiviasasi_convert_20100315065913.jpg


「結界解除はまだか!!早く行え!!」
「後1時間はかかります!!」








ホルンの森。
クロノス自治区とシュライン国家との国境ラインである。
この境界にシェクスピアの構築した結界が張られている。
この結界は全て特殊ロジックの禁呪で結界が構築されているため、容易に進入することは不可能である。


普段は誰も立ち入ることもできない静寂の森。
天然のモンスターが凌ぎを削って、弱肉強食の世界を演じている。
この森はいまだに人の手が入らない天然の森である。

このアイアトーネ市から見れば、この森を超えたところにクロノス自治区がある。



自然に要塞に人間の手が入るとは何とおこがましいか。
そう言われても仕方がないぐらいの、群衆がこの森にたむろしていた。



シュライン国家アイアトーネ市防衛隊である。
ホルンの森にいる人間たちは主に魔術師を中心に編成されている。
これはまず結界を解除することを優先しているからである。
アイアトーネ市自体の防衛は肉弾戦の得意に者たちによって編成されている。


つまるところ、アイアトーネ市の目的は結界を解除して、本国の援軍がくるまで持ちこたえることにある。
それが成功すれば、アイアトーネ市にとっては勝利となる。







シュライン国家アイアトーネ市の防衛部隊も何もしなかったわけではない。
結界のロジックの組み立ては完全に終了しており、結界を解除するのは時間の問題であった。

3部隊編成でシミレーションでは1時間30分で解呪に成功している。
……もちろん、何の障害がなければの話である。

その障害を含めても2時間近くで結界が解除できる。
解除ができればシュライン本国の増援と合流する。

そうすれば、数で押し切ってクロノス自治区をつぶす。
それがシュラインの戦略であった。


それを成功させる運も味方に付けていた。
デュミナス帝国の勇者カレン・エスタークが何も知らずにクロノス自治区を引っ掻き回してくれた。
これによって、結界の効力も弱まり、シュラインはクロノス自治区への戦争へと踏み切った。











「我々がこの結界を解除できるかどうかが、戦争勝てるかどうかの境目だ!!ひいてはシュライン国家を魔王の手から守れるかにつながる。全力で行え!!」

レイビア「3000の軍勢をたった2時間で潰せか……全く、魔王も無理難題を私に押し付ける。」

「……は?」


バシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!



さっきまで結界解除の指揮を取っていた男の首が飛んだ。
胴体を首が離れ離れになって、解呪を行っている部下のもとへと飛んだ。









「ひ……ひいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!」

部下は狂乱した。
もちろん、隊長の首が離れてこちらに飛んできたことも大きかったが……それ以上の恐怖が目の前にいた。


――――鬼。
人間より一回りも二回りも大きい体躯の人型生命体が闊歩していたのである。
明らかにグッゲンハイム大陸の生命体からは遠くかけ離れた存在であることには間違いない。
加えて普通の一般兵が対抗できるような兵でないことも間違いなかった。



そして、それを手玉に取るように鬼の肩の上に少女がいた。
まったく似つかわしくない和服を着込んだ童子が鬼を操っている光景は常軌のものであれば気がふれるものであった。







レイビア・フェルト。
それは鬼とともに生き、鬼を従わせるために生まれ遣った存在であった。
彼女は1歳の頃、神隠しに遭った。
それを何とも思わず魔界で今までずっと過ごしてきた。
正に魔界の姫君としての資質を兼ね備えていたのである。

普通の人間があの少女を見て、普通のかわいらしい少女と認識することはない。
アレはまさに別次元の生命体である。
それ思わせるだけの貫禄があった。


その総勢は100体。
人間1000人に比べると数は大したことはないが、鬼一体が10人分の働きをするほどの精強さを兼ね備えている。
その分、理性は吹き飛んでいるが。










レイビア「さて、我が敬愛する鬼たちよ。
     今宵は満月である。
     満月に宴を起こすは人間のみあらず。
     鬼も同様のことである。
     鬼の定義の一つ。
     人間を喰らうことにある。
     人間を喰らうは鬼の必定。
     そなた達は人を喰らいたいか?」

「グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!」


レイビア「臓腑を喰らうは嗜好の極み。
     血飛沫は賛歌の響き。
     メインディッシュは人間の血肉。
     満月の月夜に鬼は現れる。
     さあ、鬼の宴を始めようではないか!!」


「グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!」



鬼たちの怒号がホルンの森に響き渡った。
それは常軌に生活をする人間たちには十分の威圧となった。

龍が存在するのは知っていた。
しかし、鬼まで存在しているとなると、このクロノス自治区はどれだけの魑魅魍魎が住んでいるのか。
人間たちは繊維を喪失しかけていた。


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ん? 最後の一部分、
戦意が繊維になっます、たぶん。
……繊維、と打っていたのならすみません、、

グッゲンハイム……、容赦ない話ですね。
お母さんの件でも思いましたが。
感情描写というか、人(人以外もいますが)がなんか、
できている、って感じがします。
惹きつけられます。

2012/06/15 22:54 | 綾舞 夜千 [ 編集 ]


綾舞 夜千 様へ 

基本的に私の小説の場合は、誤字が多いので。
そのへんはお気になさらずに。
あまり自分が・・・きにしてないのはよくないか。
一応公開しているのだし。
まあ、それはともかく。

基本的にすべてのキャラクターの今までの人生や価値観などは
設定として作っております。
彼、彼女ならこう行動する。
・・・というのが決まっております。
基本的に私は設定屋なので。
話を作るのは上手くないですけど。
そのため、結構個性があります。

2012/06/17 20:28 | LandM [ 編集 ]


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