オウファン「クロン様!!」
クロン「なんだ?オウファン。」
クロンはクロノス自治区の本庁に移動をしていた。
ここならば、いろいろな魔法道具も置いてあるし、勝手も知っている。
魔法で状況を知るのもここならば適している。
攻撃されてもいいように、特殊な魔法結界も張ってある。
こういう時に備えて戦時用の準備は備えてきたつもりである。
オウファン「本国からの増援はあの『クラッシュ ソード』です。」
クロン「『クラッシュ ソード』……!!鯨の少年王か!!!」
クロンは思わず、目を大きく開けた。
あまり似つかわしくない驚きの表情を見せた。
クラッシュ ソード。
シュライン国家直属の無敵艦隊部隊である。
水空両方運用可能の飛空挺『クラッシュ ソード』を母艦としていて、その部隊の任務達成率は90%を超えている。
総督は『鯨の少年王』と呼ばれる、シュライン国家元首サハク・シュライン。
他国が侵入された場合の戦争経験も豊富であり、防衛戦では常勝無敗を誇っている。
特にサハク・シュラインが総督になってからは、一度も敗北らしい敗北がない。
西大陸では史上最強部隊の一つとも称されている折り紙つきの部隊である。
クロンはあり得ないと思った。
こんな辺境の戦争に『クラッシュ ソード』のような無敵部隊を送ってくるとは思わなかったのである。
シュラインの敵はクロノス自治区だけではない。
隣国には『西の管理者』と呼ばれる大国フェルトだっている。
それをそっちのけで最強部隊をこちらに回すことなどほぼあり得ないと思った。
クロン「クラッシュ ソードはフェルトと戦っているだろう。ここに来て戦略上、大丈夫なのか?」
オウファン「それが……クラッシュ ソードはついさっきフェルトの軍勢を潰して、こちらに向かっているようです。」
クロン「なんだと!!??じゃあ、あの部隊はフェルト国家の部隊を叩き潰したのか!!??」
大国フェルトの軍勢を叩き潰した。
それはつまり西大陸を牛耳っている国家の軍勢をつぶしたということだ。
噂には聞いていたが、それほどまでにあの部隊は強いのか……。
勿論、フェルトもそこまで本気で戦っていないと言うのもあるのかもしれないが、それでもクラッシュ ソードの強さは折り紙つきである。
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!
その瞬間、衝撃がクロノス自治区に走った。
遠距離からの魔力エネルギーの塊が降ってきたのである。
魔導砲と呼ばれる大砲からの砲撃が開始されているのは、クロンにも分かった。
クロン「……結界があるから、ダメージはないが……オウファン!!どこからこの砲撃はやってきている!!」
幸い、結界があるため、クロノス自治区に直接被害が及ぶことはない。
だが、直接クロノス自治区に攻撃がやってくることはクロンにとっては想定外である。
なぜなら、アイアトーネ市にはそんな砲撃はなかったはずである。
オウファン「アルモニー川……距離400キロメートルです!!……クラッシュ ソードの砲撃です!!」
クロン「そんな遠距離からでも飛ばせれるのか、無茶苦茶だな!!あの無敵艦隊の砲撃は!!」
これは厄介な敵だ。
……厄介なんてレベルを超えている。
そもそもクラッシュ ソードと戦うことなど、クロノス自治区はできはしない。
それぐらいの戦力差がある。
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comment
こんにちは。
コメントありがとうございました。
私も泥臭さや生臭さといった生命を感じさせる文章が大好きです。
私は文章を書く以上、何かの死なない話は書けないと思っているので。それど同時に何かが生きるお話も。
それはそうと……。
シェクスピアが死んでしまった……。
あんなにもあっさりと。
某サイトで初めて出会ってから彼女を結構贔屓目に見ていたので哀しいです。
でもカレンもかっこよくて好きなので、なんとも複雑……。
ゆっくりとですがこれからも読ませていただきますね~。
呼鳥 様へ
お世話になっております。
私もそういうのが描けるといいんですけどね、結構華やかな作品が多めですね。
泥臭さをテーマにすれば書けるのかもしれないですが。
シェクスピアは死んじゃいましたね~~。
思えば、もう少し引っ張った方がよかったのかもしれないですね。。。
よし。
ゲーム版を出すときにはもう少し展開を変えてみよう。
カレンはカッコイイですよね。
後半になるとかっこよさがわかってきます。
ゆっくりでいいので、またいらしてくださいね。
2010/11/28 06:39 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]
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