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2012/08/30 (Thu) 7話

核爆発前ホルン森800



ゴクン。




焼けるようなアルコールが喉を刺激する。
そのアルコールが全身をめぐり、そして酔いを生む。
良い酔いだ。
ビールなどの悪い酔いではない。
心地よい高揚感と陶酔感を誘う。
これこそが本物のウィスキー。
悪い酔いをするのは粗悪な酒の証拠。
良い酔いをするこのライサタインは本物のウィスキーだ。
誰に褒められるわけではない。
ただ酒を本当に好きに足らしめる重厚な香りが胃から鼻腔をくすぐる。
これこそが本物の酔いである。






カランカラン。



備えつけの氷を口にする。
ウィスキーだけでは口が焼ける。
口直しの氷をほおばる。
そして、状況を観察する。

シェクスピア
「いい頃合ね。」






状況は最高に近い。
フェルト国家から持ってきた大砲が良いように陽動してくれている。
これがなければ、ここまで引っ張るようなことにもならなかっただろう。
少数であることも良い。
今、あの現場で戦っているのは数名。
後は戦いで敗れて死んでいるか、撤退しているか。
どちらにしてもここで爆発させてもあまり被害面で支障がない。




最早、サイは投げられている。
迷いなど無用の長物である。
ここで爆弾を爆発させることにためらいすら感じない。
昔の私であれば感じたのかもしれないが。
今はそれを感じない。
感じてはいけない。
ここで立ち止まればすべてがお釈迦となる。
私の墓標になった人も。
そして、私の人生そのものも。
とめられない。
とめることはできない。


カラン。





グラスを前に差し出す。
それは乾杯をしているようにも見える。
いや、これは乾杯なのだ。
これからの私に。そして、このホルンの森に。
フェルト国家の反映のために。
娘のレイビアのために。




この瞬間。
すべての盤面の上に立っているのは私だ。
魔王ではない。あの炎の女剣士でもない。
ショコラでもなければ、アレクサンドラでもない。
この盤面を思うようにできるのは私だ。
シェクスピア・ノアール唯一人だ。








シェクスピア
「古来より精霊と魔が共存する神秘の森。ホルン。
 その森の美しさに乾杯。・・・・・そして、グッドラック。」


カチン。



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