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2014/08/30 (Sat) 1話「嘆きの牢獄」

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1話「嘆きの牢獄」




カタン。


ここは牢獄である。
エクレアが先日逮捕された。
エクレアがいる階層である。










・・・それにしても暗い。
何一つ光がないような。太陽の光がない階層である。
それもそのはずで、かなり最奥の階層になっている。

おりしも、エクレアはテロを起こした最重要人である。
そして、実力も筋金入りである。

そのような人物を拘束するにはこれぐらいしても足りないぐらいである。

















それでも暗い。
暗闇が暗闇を呼び、虚無が絶望を呼ぶ。
そのような印象を与えるような階層である。

あるいのは人工的な光のみであり。
健康には配慮して人工的な太陽光はあるものの。
それでも擬似的なものであるには変わりない。
















カタン。

そこに入ってきたのはヒンメル・ウェスターノ。

国際連合事務書記長である。
自ら事件の犯人と捕まえたのである。

そして、遠い血縁の妹が捕まっているのである。
それなりに気になるのが実情である。


金色のウェーブの髪が揺れるが、
それもこの暗闇の牢獄では目立つことがあまりない。


















本当に牢獄だ。

ヒンメルはそう納得した。
これぐらいのものでなければ、平気で脱走されるだろう。

ヒンメルはそう納得するような堅牢な牢獄に犯人を入れたのだ。












哀れとも思わない。
エクレアという遠い妹はそれだけの犯罪を犯したのだ。
テロで殺した数は100を超えるかもしれない。
それぐらいの犯罪をした犯人に人間の扱いをするのもおかしな話だ。

それでも人道に反したことはしないが。


それで脱走されないようにするのが筋だろう。























ヒンメル
「・・・で、エクレアの様子はどうですか?」


番人
「・・・

 ・・・・・。


 ・・・・・・・・いや。それが。」



牢獄の人は言いよどんだ。

ヒンメルは他愛のない話として聞いたのだが。
・・・どうやそのような状況になっていないのが察することができる。













番人
「最近になって、発狂に近いような症状を見せていて。
 それにヒンメル様の名前を叫んで。

 そろそろ限界がきているのではないでしょうか?」




ヒンメルは眼を細めた。



・・・それはない。




ヒンメルは普通であればそう一笑するような内容であった。

ヒンメルの見立てが間違いなければ。
エクレアという女性はそのような生易しい人物ではない。
それがヒンメルの見立てであった。

エクレアは滅びを悦とする人物である。
自分の滅びですら、喜びと幸福と感じる。
そんな滅びの伝道者のような人物のはず。
このような牢獄で参るような正常な精神の人物ではない。

もっとも、正常な人物であれば。
そのような100人を殺すようなテロもできないだろう。


















だが、牢獄の人物もそれなりの人物である。
演技がそうでないかぐらいの違いは分かるはずである。


演技ではない。
牢獄の人はそう言っている。











ヒンメル
「・・・・。


 ・・・・・・まあ。会ってみましょう。」


納得はいかないが。
実物を見ないことには始まらないだろう。
そう思った、ヒンメルはエクレアのところへ会いに行くことにする。








・・・・・。








・・・・・・・・・。






・・・・・・・・・・・・・。














エクレア
「嘘つき!!!!!!!!!!!!!!」


ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!




ヒンメルがエクレアに面会した。

その瞬間。
エクレアは牢屋の鉄格子を揺らした。
全力をもって揺らした。

特殊素材でできていて、並の魔法でも壊せない。
天変地異のようなことでも起きないと壊せない鉄格子であるが。
それを全力をもって揺らしている。











エクレア
「嘘つき嘘つき!!!!!

 嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき!!!!!!

 アアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」



ヒンメル
「・・・何を言っているんですか・・・。

 エクレア・・・・・・。」



完全に茫然とした。



エクレアはこのような人物ではない。
少なくとも、普通のことで発狂するような人物ではない。
牢獄に入れた程度で発狂するような普通の人物ではない。













それが発狂している。
それは間違いない。



真眼のスキルがあるヒンメル。
人を見る目はある。それはヒンメルである。









眼が明らかに狂っている。
そして、その周りの眼窩がくぼんでいる。

やせほそり、そして、髪も乱れきっている。
血色も悪い。

これは精神的に狂う寸前である。
そういう表情である。
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