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2000/10/16 (Mon) 6話『二人』


クロンとシェクスピアは官能な時に身をゆだねる。
互いが互いを求めあっているのではない。


キスではあるが二人が感じている温もりに偽りはない。
偽りがあるとすれば、愛がないのにキスをしていることかもしれない。
それはシェクスピアにとっては些事なことでも、クロンにとっては些細ではない。
クロンには妻がいるから……というのもあるが、もう一つは今日の夢の内容だった。




シェクスピア「どうしたの?ふふふふ。」

クロン「何が。」

シェクスピア「キスの最中の他のことを考えるなんて……うふふふふ。」


クロンのその気がないのが分かったのか、シェクスピアは自分から唇を離した。
唾液が唇についていて、紫色の口紅が少し薄くなっていた。


鮮やかな水色の髪は汗によってすこし艶がなくなっている印象をクロンは受けた。



シェクスピアが口では笑っていたが、顔が笑っていない。
……彼女は基本が自堕落な性格なので、本気で怒るということがないが………。



クロンはシェクスピアに夢の内容を話す有用性があると感じた。
彼女は禁呪を使える魔術師であり、このクロノス自治区の防衛に一役買っている。
彼女が構築する魔法結界のおかげで、人間側の進行を抑えているといっても過言ではない。
色々その面で相談にも乗ってくれている人物だ。





クロン「さっきのこと……相談するか。」

シェクスピア「うん?やはり何かあった?」

シェクスピアはこれはこれで頼りになる。
禁呪の使い手で知識が豊富。事実上の懐刀と言っていい存在であるのは確かだ。

そうクロンは断じた。








クロン「夢を見た。」

シャクスピア「ふうん。」

こういう時のシェクスピアは真面目に話を聞く。
シェクスピアにとって、クロンの一挙手一言動が禁呪のヒントにつながる可能性があると考えているからである。
そういう眼でシェクスピアが見ていることをクロンは知っている。



クロン「女性の声で『世界を愛してください』と言われた。そして、『迫害されている全てのものを集めろ』ともいわれた。」

シェクスピア「変ね。両方ともやってんじゃん。」

クロン「見方によってはな。」

シェクスピア「……もっともっと集めろって意味かしら?」

クロン「そう捉えるのが一番かもしれない。」

シェクスピア「確かにここにいる種族のほとんどが貴方の種族である『ダークエルフ』か奥さんの『ワイルフ(獣人)』だものね。」

クロン「他の種族はあまり集まっていない。」


クロンがこのクロノス自治区を作る際に色々な種族を集めたのだが……実際問題、すべての種族を同等に集めることは不可能に近かった。そのため、集めれるものを……ということで集まったのは自分の種族である『ダークエルフ』。
そして、妻の種族である『ワイルフ(獣人)』である。
その甲斐あって、この二つの種族はグッゲンハイム大陸のすべてと言っていいほどの数が集まった。
それぞれ500万人いるので、合計して1000万。




しかし、それ以外の種族はそれぞれの種族を合計しても500万にも満たない数字である。
グッゲンハイム大陸にいる人間の数が2億だと考えると、その差は明白である。





シェクスピア「確かに探せばまだまだいるからね。」

クロン「言われてみればそうだな。」

シェクスピア「最近はさぼっているから怒られたんじゃない?」

クロン「……そうかもしれない。」


シェクスピアの指摘はもっともだ。
クロンは今の幸せに溺れていると考えた。。
まだまだ、他の種族は人間の国で苦しんでいるのかもしれないのに、クロンはこの自治区で幸せに暮らしているのだから。




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それぞれの数を考えるとグッゲンハイム
は狭いのか………?
先に「失った母娘の絆」を見てしまった自分は
アルファンガードに驚きます
今はシェクスピアか、、

2011/05/16 13:42 | 彩舞 夜千 [ 編集 ]


彩舞 夜千 様へ 

だとすると、たぶん今連載中の「黄昏の母のためのパヴァーヌ」を見るともっと度肝を抜かれると思います。
この御仁の行動に驚かされる人はかなり多いので。
アルファンガード、シェクスピアは結構驚く人が多いですね。
流行っているですかね。

コメントありがとうございます。

2011/05/16 15:04 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


 

少数民族なんですね。
そう考えるとゲッケンハイム大陸は・・・。
それほど広くないんでしょうか。
二億人っていうと・・・。
えっと、イギリスと日本を足したぐらいですよね。

面積が気になります。

2011/07/23 00:51 | ねみ [ 編集 ]


ねみ 様へ 

この設定ではそうなっているんですよね。
少し昔の設定になっていて、ゲーム版の設定ではもっとも大幅に人数を増やしていますね。
人口を増やして設定をしております。
この辺は小説版と違うディテールをしているのが見どころですね。
小説版だと限られた民族ということにしてます。

2011/07/23 16:59 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


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