カレン「空を飛んでいる竜は厄介だな……。」
カレンは上空を見上げた。
龍が一匹飛び交っていて、カレンを狙うような殺気を感じられる。
いや、感じられるではない。
正に狙っているのである。
そうでなければ、禍々しい雰囲気を漂わせるわけがない。
自分が殺されるかもしれないという緊迫感が禍々しい雰囲気に拍車をかけているのは間違いない。
ならば斬る。
それはいい。
……いいが、空を飛ぶのはいささか問題がある。
カレンも魔法を使用すれば、空を飛べないことはない。
ないが、得手不得手で言えば、陸上より不得手である。
人間は生まれながらにして、陸上で生きている生き物である。
鳥にしても、飛ぶ竜にしても空を飛んで生きている。
その領域に踏み込むのは不利であるし、勝てるにしても力の浪費は避けられない。
ならば、陸上から空に攻撃するしかない。
カレンは聖剣グラストに身を委ねて、詠唱を始めた。
カレン「――――光の紋章よ。」
キュイイイイイイイ!!!!
月夜に輝く大剣があった。
聖剣グラストの刀身がまるで太陽のように輝き始めたのである。
カレン「振りぬくは時は刹那なり。
されど、結果は永遠なり。
それは光のごとき一瞬である。
光は万物に称えられる速さを誇る。
そんな太刀筋を見せよう。
そして、魅せる太刀筋を。
その太刀筋に見せられた時―――――。
ソレは一刀両断されているだろう。」
カキン!!!
―――――――――一際、その刀身が光る瞬間があった。
その光は誰もが立ち眩む光であった。
それは光の光度の問題もある。
それを上回る神々しさがあった。
あまりの強烈な光のために、人は神が登場したのではないか―――?
錯覚させるほどの神聖さがあったのである。
龍も一瞬……そう一瞬、その光に眩んだのである。
――――――――――――――――その刹那が、首と胴体が離れる瞬間んだと知らずに。
カレン「光属性剣技――――居合い『閃光』」
シュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!
光の刃が飛んでいる龍へと伸びた。
そして、龍の首を一閃した。
その時間はわずか1秒にも満たない。
そんな刹那の時間に龍は首と胴体を離れたのである。
発生した時間は僅か。
されど、死んだという結果は永遠である。
その龍はもう目覚めることはない。
ボトン――――――――――――――――――――――。
龍の頭だけがカレンの傍に落ちた。
首から流れ落ちた血液がカレンに丸ごとかかった。
しかし、もともと深紅の服を着ていたカレンには無縁のことであった。
―――そして、龍の鮮血を舐めて呟いた。
カレン「龍の血は不味いな……。」
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comment
にげてーーーーーーーーーーーー!!!!
いかんついついコピペを(^^;)
2010/04/17 15:30 | ポール・ブリッツ [ 編集 ]
Re: タイトルなし
ポール・ブリッツ様へ
確かにドラゴンにとっては逃げてえ領域ですよね。
それはゆるぎないことです。
いつだって、カレンもドラゴンも逃げてえ領域というものはあるものです。
2010/04/17 21:33 | LandM [ 編集 ]
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