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2010/05/15 (Sat) 7話『グラスト起動』

カレン「……よう。久しぶりだな。」

グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ。
カレンの持っている大剣。
聖剣グラストが光うねっていた。

その夜空をも晴天のさせるのではないか。
このようなことも思わせるぐらい迷うことなき光であった。










アルトフュールネリコ「………私は出たくなかったんですがね。」

聖剣が思念波を送ってカレンに語りかけた。


聖剣グラストは精霊製造兵器の類に入る。
精霊製造兵器の恩恵は多くある。


精霊が直接作った武器で、その武器のランクは限りなく高いものとなる。
汎用性は低く使用者が限定されてしまうデメリットはあるにしても、その精霊製造兵器一つで戦局を変えることができるぐらい圧倒的な威力を持っている。

もう一つの特徴は製造した精霊の意思が介在することである。
精霊は精霊製造兵器を媒体にして、意思を伝えることができる。
簡単に言ってしまえば、意思がある兵器。
平たく言えば、喋る武器。

解釈してしまえば、そう言った話になる。



ただ、聖剣グラストに眠る精霊は普通の精霊ではない。
この大陸に生命を創造した精霊アルトフュールネリコと呼ばれるものだった。
その能力は破格である。

聖剣グラストは紛うことなき大陸最強の精霊製造兵器なのである。
そのアルトフュールネリコは言った。






アルトフュールネリコ「ま、いいでしょう。今回は貴女の勇気と魔王の所業に対して、協力してあげましょう。隕石を落として大量虐殺をするという脅しをかける魔王。それを防ごうとする勇者。構図としては、正に貴女向けですね。」

カレン「私は名誉のために戦っているわけじゃねえ。」

アルトフュールネリコ「知ってますよ。誰にも人殺しになってほしくないから、戦っているだけでしょう。」

カレン「この世界から人殺しはなくならない。
    それは歴史が証明している。
    別に世界を悲観しているわけじゃない。
    かといって、楽観もしていない。
    ただ、人殺しは世界の摂理なだけだ。
    だったら、私が少しでも代わりに殺してやればいい。
    それだけで、人殺しをせずに平和に過ごせる奴が増える。
    私はそれでいい。」






そこまで言って、二人の会話は途絶えた。
もう話すことない。
後は戦うだけである。
そう言わないばかりだった。








アルトフュールネリコ「グラスト起動を開始する。エネルギー充填率30%。」


グウン。
聖剣グラストからの魔力が放出される。

グッゲンハイム。
この大陸の生命体を創造した莫大な魔力を持つアルトフュールネリコが製造した精霊兵器。
その魔力系数はもはや人間が制御すべき数値ではない。


今までの聖剣グラストは単なる剣でしかなかった。
しかし、グラストに眠るアルトフュールネリコが協力するとなれば、精霊の恩恵が受けられる。
その精霊の恩恵こそが何よりも精霊製造兵器の魅力なのである。

ほぼ無尽蔵の魔力を持つアルトフュールネリコ。
それは、使い手であるカレンが無限に魔力を供給できることを意味する。

これがあれば、戦闘に対する魔力消耗はありえない。
気兼ねなしに巨大魔法も使用できる。
それだけでも、十分恩恵である。

莫大な力を持っているカレンにとっては。






アルトフュールネリコ「40……50………。」


この瞬間、いつも思う。
自分は正しいことをやっているのかどうか。
魔王のやっていることを止めることは正しいのかどうか。
否。
正しいに決まっている。
例え、戦略上隕石落としがもっとも効率が良い戦争の終わらせ方でも人が死ぬのには変わりない。
目の前で人が死ぬのを黙って見ているほど、酔狂な人物ではない。
目の前で困っている人を助けるが勇者の仕事。
そこに打算も何もない。
それこそが勇者である。







アルトフュールネリコ「60……70……80……90……。」



聖剣を持って15年。
帝国とグッゲンハイム大陸の守るという重責を背負い続けて15年。
5歳という年端もいかない少女の頃から背負わされた責任。
過度の期待があった。
賞賛があった。
辛みがあった。
憎しみもあった。

それでもカレンは逃げなかった。
そして狂わなかった。


カレンは戦い続ける。
一人でも人殺しを減らすために。






アルトフュールネリコ「100。グラスト起動開始。」


ギュアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





太陽の光。
そう間違えるぐらい、眩しい光がアイアトーネ市を包んだ。





カレン「行くぜ。グラスト。」
アルトフュールネリコ「御意。」





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アルトフュールネリコ・・ってずっといっていってるとかみます;・・・どうでもいいですね・・

というか、グラストさんかっこいいです!特に最後の御意、とか。無限に魔力を補給とか・・。クロンさんたちは勝てるんでしょうか・・

2010/05/17 20:05 | れもん [ 編集 ]


れもん様へ 

略してアルトでいいと思います。
私はそう思っています。

まあ、クロンたちが勝てるかどうかは続きをお楽しみ!!って感じですね。
いつもご愛読ありがとうございます。

2010/05/17 20:40 | LandM [ 編集 ]


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