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2000/11/10 (Fri) 1話『魔力波動検知』

ダークエルフとワイルフの夫婦は健やかに眠っていた。
二人は愛を誓い、その結晶としての子どもも授かっている。
一見すれば幸せの象徴とも言える二人であった。




実際二人は祝福されていたし、この生活に満足をしていた。
それと同時に恐怖もあった。
この生活が脅かされるのではないかという恐怖であった。





現実問題として、クロンたちが住んでいるクロノス自治区に人間が攻め込めばひとたまりもない。
ある程度は耐えることはできるが、それだけだ。
すぐに限界は訪れる。
クロンの見積もりでも20日が限界だ。
それ以上は間違いなく無理が生じる。






異端方法を駆使すれば―――――それは考えて止めた。
そんなことをすれば戦乱の芽を出すだけだ。
ならば、穏やかに滅びを待つだけだという覚悟もあった。

そうやって過ごしていた夫婦だった。
しかし―――――――――それに転機が訪れたのがグッゲンハイム1905年のことであった。














クロン「……………!!!なんだ………?」

クロンはミルフィールと一緒に寝ているときに違和感を感じた。
子どもやミルフィールは感じていないが……クロンだけはそれを感じた。

大気中に流れている魔力波動に歪みを感じた。
誰かが意図的に大きな魔法を唱えると魔力波動に歪みが生じる。
クロノス自治区の結界が破られたのか……と考えて、その考えを除去した。
どこをどう考えても、クロノス自治区結界の方から魔力波動の歪みは感知されない。
次に考えたのは、シェクスピアが実験的に大魔法を使っている……。
それも考えてすぐに消えた。
シェクスピアがクロンの許可を得ずに大魔法を唱える理由もない。シェクスピアがそう言ったときは例外なく許可を出していた。
それに、大それた魔法を唱えるのであれば、シェクスピアは危険性も考慮に入れてクロンを立ち会わせる。








それ以外に考えられるとしたら……結界を超えて空間転移をしてくることだと考えた。
それならば、クロノス自治区の防衛上の危機にさらされることとなる。
早計は禁物であるが、敏感になるに越したことがない。









シェクスピア「クロン。」

シェクスピアはノックもせずに、クロンの家に入り込み、寝室まで入ってきた。
鮮やかな水色の髪の毛が汗に張り付いていて、いかにもシェクスピアっぽくなかった。
王族女性であるシェクスピアは常に優雅に立ちふるまっている女性だからだ。




シェクスピア「……さっきの。気づいた?」

この言い方と様子からして、シェクスピアが関与していないことがすぐわかった。
どのみち聞く予定ではあったクロンだが、聞くのが無駄と分かるとそのまま対応した。



クロン「ああ、魔力波動の歪みを感じた。」

シェクスピア「確認だけど、クロンじゃないわよね。」

クロン「私はシェクスピアと思った。」

シェクスピア「……どうやら違うみたいね」

クロン「同感だ。」







二人とも安堵もよりも緊張が走った。
なぜなら、クロンやシェクスピアの暴動だったらまだ抑えられる。
互いに互いのことを分かりあっているのだから、対処方法がある。
それでないならば、ここにやってくるのは第3者だ。
このクロノス自治区で魔力波動に歪みを与えるほどの魔術師は存在しない。








シェクスピア「この人間じゃない誰かがやってくる。」

クロン「そうだな。」


それが敵なのか味方なのか。
クロンは考えて味方の可能性は低いことを考えた。
このグッゲンハイムにおいて、人間以外の種族が少ないからだ。
味方よりも敵の数の方が多い。
敵かあるいは良くて中立。

ならば、戦闘態勢を取っておく必要がある。

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こんにちはv 

序章と序章閑話と1章プロローグと1話まで拝読しました。

序章でのカレンの独白的流れは切れ味がありますねv 勇者と魔王の対立軸をよくあるパターンから転換して描いているのが序章として素晴らしいです!

クロンの自治区統制の苦労や気がかりな点などもあり、一章の一話においていよいよ危機が訪れたのかっていう流れが面白いです。序盤から出発点の概要を読ませつつ、一章の冒頭からさっそく本流が始まるあたり、勉強になりますv

遅読なので申し訳ないのですが、またまとめたらコメントいたしますので、よろしくお願いしますv

2010/05/19 21:54 | 猫目 [ 編集 ]


猫目 様へ 

まあ読むのが遅くても大丈夫だと思いますよ。
後は、まあ、7月には新作を出す・・・予定なので、そこから読んでいただいても大丈夫かと思います。基本的に単品で読めるようにつくってある・・・つもりなんですけど同でしょうかね。勇者と魔王の対立は前々から構想していました。両方を主人公にして、バトルロワイヤルさせたら面白いかな~~と思ったので。

ご自分のペースでまた読んでくださいね。
ご愛読ありがとうございます。

2010/05/20 08:50 | LandM [ 編集 ]


こんにちはv 

遅読だと文庫本が山のようにたまっていきます。速読できる人に憧れる私です(汗)

単品としても十分読めると思いますよv
勇者と魔王の構図で両方の視点で描くというのは新しいですね♪

昨日のコメで書き忘れていたのですが、序章閑話でのミルフィールさん、可愛いです♪ シェクスピアさんは個人的な好みですが(笑)知的な女性キャラが好きなもので;
閑話でのホッとするような内容や文章が本編とのシリアスなそれと違った味が出ていて、楽しかったですv

キャラクターがたってるなとうらやましいくらいですv

では、またお伺いしますね♪

2010/05/20 21:56 | 猫目 [ 編集 ]


猫目様へ 

まあ、以前もお話したとおりゆっくりで構いませんよ。
しばらく消すつもりもないので。
勇者と魔王が両方の視点で動いてくのが特徴ですかね。

閑話は閑話でシリアス解消で動いています。
まあ、あまり書いていないですけどね。。。

キャラクターは結構生き生きしているのは指摘頂いていますね。
まあ、それだけですけどね。。。

またいつでもいらっしゃってくださいませ。
ご愛読ありがとうございます。

2010/05/21 11:30 | LandM [ 編集 ]


魔王の子供 

子供もいるんですね^^
ハーフになるのかな
平和という時は長くは続かんというのが定番だ
敵は人間か!!
敵……の予感

2011/02/19 16:35 | ★ハリネズミ★ [ 編集 ]


Re: 魔王の子供 

もともと平和な時を取り上げても仕方ない…というのもあるので。
平和じゃない時を取り上げております。
そういう時はほかの人に取り上げてもらおうかな・・・と思っているので。
まあ、敵は出る予感ですね。

クロンはこどもがいますね。
・・・子どもについても設定が複雑なので説明省きます。
すいません。

2011/02/19 20:26 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


ん? 

あれ? 
この部分、まだ読んでいなかったみたいです。
これから読ませていただきますね。

久しぶりに読み物がみつかって嬉しい心境です。
蓮さんありがとうございます^^

2011/02/20 07:03 | Allia [ 編集 ]


Re: ん? 

1905年の話ですね。
一番最初の連載ですね。
ご丁寧にコメントありがとうございます。

2011/02/21 06:15 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


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