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2019/06/01 (Sat) 31話(~回想~ クリスティ)

1(昼・人あり)

31話(~回想~ クリスティ)






クリスティ
「ほら、早く早く。予約の時間に遅れちゃお店に悪いわ」

アレクサンドラ
「おい、前は見て歩けよ……
 ほら、危ない」

おっと。
危ない。。。。

うっかり人にぶつかりそうになったところを父に腕を引かれ止められる。

そんなささやかな触れ合いすら嬉しい。
触れられたところから熱くなる。

体の奥が震える。




どうやら浮かれすぎたようだ。
近くにいる人が分からないとは。。。。


壮大な言い訳になるかもしれないが。
私はスナイパーである。


あまり近くのものに慣れていない。



普段から、遠目で見ている。

その関係上、遠近が狂っている。
感覚が狂っているのである。




・・・・性格も狂っていると突っ込まれそうだが。
私は大人しい。自分を普段出すことはない。
だから、案外性格は普通と思われている。
それはそれでいいのだが。。。






アレクサンドラ
「まったく……ほら、こっち歩け。人通りが多い方は危なっかしい」

ぐい。

肩をつかまれ建物沿いへと移動させられる。
少しくすぐったくて笑ってしまった。

笑ってしまったのはそれだけではないのだけれど、
きっと気付かれないだろう。

きっと誰も気付かない。
気付きようがない。

好きな人に触れられるその幸せ。
アレクサンドラはそんなことに気付きもしない。


こうでもしないと私は好きな人に触れることができないのだ。



手をつなぐなんて出来ない。
腕を組んで歩くことも出来ない。
肩を抱かれることもない。
キスをすることも、体を重ねることも。



だから、これぐらいはいいでしょう?
親子でもこれぐらいは許されるでしょう?





クリスティ立ち絵02


クリスティ
「ふふ、初めて父親らしいことされた気がするわ」

アレクサンドラ
「まさか俺だってこの年になって親らしいことをすることになるとは思わなかった」


確かに。
私もこの年齢でされるとは思ってなかった。



私も20代中盤である。
三十路が近いとは言わないが。
それなりの年齢である。
この期に及んで、親との食事で盛り上がる。




馬鹿なのかもしれない。
いや、馬鹿でいい。



馬鹿でいいから、父親を愛させてほしい。
私にあの人を愛させてほしい。


夢を見させてほしい。
父親と愛し合うことが出来るという夢を。




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