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2000/11/20 (Mon) 4話『竜王の降臨』

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直径10メートル以上の異空間への穴が中空に形成された。
その穴は底なしのように思えるぐらいの深さの穴である。なぜなら、異空間につながっているのだから深さは底なしである。
現と虚の境目を崩壊させてしまう転位。通常の神経の持ち主であれば、神経に異常をきたすのが転移である。
それだけ、転位というのは底なしのリクスと有用性がある魔法である。


その空間の『穴』から現れたもの―――――――――――――――――それは竜だった。

全長3~5メートル。
その身長と同じだけの大きさがある翼。
人間やエルフなどの生命体を大きく凌駕する体型。
戦慄を与える恐れ慄く凶暴な顔。
肌を紙切れのように切り裂く爪と歯。

力の象徴であり、戦慄の象徴であり……そして、滅びの象徴。
グッゲンハイムの世界でも、竜は滅んでいた。
約300前に、セロ・デュミナスという英雄に滅ぼされた生命体であった。
それが300年ぶりにやってきたのだ。



ドラゴン「グオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

竜は雄たけびを上げた。
それは、誕生の凱歌に聞こえた。
それだけ、竜がこのグッゲンハイムの世界に来ることはあり得ないことであった。

その規模は一体二体の話ではなかった。
数千の単位でやってきているのである。
絶滅したはずの竜が千の単位でやってくる。
人間が攻めてくるよりも………規格外の存在がやってきた。



クロン「シェクスピアの言ったとおりだったな。」

シェクスピア「いくら言葉が通じないって言ってもこんなのは想定外よ。」

クロンとシェクスピアはあきれ果てていた。
そして、魔力波動によってうまれた緊張から出てきた汗が止まるような戦慄が走った。
このようなものが登場して、攻め込まれたらすぐに滅びる。
それは断言して言えるような状況がやってきているのである。



クロンやシェクスピアは異端な人物である。
禁呪が扱うことができれば、異なる世界にも理解がある人物。
それは常識からかけ離れた存在である。

その異端の代表とされる二人が圧倒されるだけの規格外の存在。
それが千単位の竜の来襲であった。


クロン「逃げるか?」

シェクスピア「これは国際条約違反だわ………。」

クロン「この状況でそれが言えるキミが凄い。」


二人は対応を考えた。
しかし、良い方法が全く見つからない。
人間側の兵力が攻めてくるのはまだ想定内ではあったが、それ以外の生命体が攻め込んでくるのは考慮に入れていない。
まさか、竜が攻めてくるとは魔王ですら考えが及ばないかものである。


そう考えていると、竜が隊列を組んだ。
本能に生きる竜が隊列を組む……それは主の出迎えがある証拠である。


シェクスピア「魔王と竜王の会見でも予定に入っていたの?」

シェクスピアは冗談めいた口調で言っていた。
このような状況になると、笑ってしまうぐらいの状況だ……とシェクスピアは思っていた。
自分の常識の範囲外のことが展開されているためだった。


クロン「あったら、もっと御持て成しをする。」

対して、クロンの表情は青ざめていた。
それでも努めて表情に出さないようにしていた。
仮にも、魔王と呼ばれているクロンが委縮されることはあってはならないことであった。
もっとも、竜などには気づかれている可能性はあるが。

こう言う時に仮面でもあればいい。
と思ってしまうのはクロンが慎重な性格だからなのかもしれない。




シェクスピア「アポなしで来る人も大切よ。」

クロン「ああ、そうだな。」

竜の主となればすぐに思いつくのは竜王といわれる存在だ。
竜の中にもクラス分けはされており、その最高峰なのが竜王と言われるクラスである。
これだけ大きな魔法を行使するとなると、まさに竜王でないと説明がつかない。

クロンは一度目を閉じて、表情を引き締めた。
曲がりなりにも、この自治区を統治している者としての判然たる態度が必要である。
ビビっている魔王などとは魔王の名を汚していることに等しい。

虚勢とはいえ、圧倒的な存在感と不敵な笑みを浮かべて竜の主の存在を待った。




ドラゴン「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ドラゴン「ワアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ドラゴン「ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」


クロン「………。」

シェクスピア「え?」

クロンとシェクスピアは驚愕した。
竜の主と思しき者は竜ではなかった。
それは小さい人間だった。

雄たけびとともに登場する来訪者の主――――――――――――――それは一人の少年だった。

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竜王キターーー! 

こんにちは~。
さっそく人物紹介を見させてもらいました。
素晴らしいですね! 人物も背景もすごくしっかりできてて、武器も細かい~!
先に人物紹介を読んでいたので、マユル登場の時に怖さがひしひしと伝わってきました。
またゆっくりと読みに来ますね~

2010/02/06 11:37 | 孔雀堂 [ 編集 ]


Re: 竜王キターーー! 

孔雀堂 様へ。
どうもLandMです。
やっぱりマユルも結構人気なんですよね。
クロン・マユル・ミルフィール・カレンはこの作品の顔ともいえる人物ですからね。まあ、ミルフィールは……なんだろう。別に顔でもないような気がしないでもないですが。基本的にクロン・マユル・カレンの3人が主人公としてこの作品が動いています。そう言った意味で見るとまた面白いかもしれませんね。

コメントありがとうございます。
またお暇な時に寄ってくださいませ。
こちらもまた行かせていただきますね。

2010/02/06 20:54 | LandM [ 編集 ]


ああ。 

ああ、さっきのシーンはこのシーンに繋がるんですね。

ところどころ抜けてるみたいなので最初からグッゲンハイム読み直します。
この非礼をどうぞお許しください。

2011/02/20 07:11 | Allia [ 編集 ]


Re: ああ。 

結構抜けることも多いでしょうね。
私も結構飛ばして読む方なので。
特に気にしませんけどね。ご丁寧にありがとうございます。

2011/02/21 06:20 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


挿絵にビックリ!!! 

いきなりの挿絵!!!
しかも二槍流!!!
竜も喋っていそうな容姿
何かひ弱そうな奴
仲間でいてもおかしくない様なキャラ
って竜って1匹じゃなかったんですね
挿絵では1匹しかなかったしてっきり……
1匹なら何とか勝てそうと思ってたんですよね
総攻撃でもしに来たのか

2011/02/23 07:42 | ★ハリネズミ★ [ 編集 ]


Re: 挿絵にビックリ!!! 

二槍流ですね。マユルを考えた段階でこういう装備を考えていたので。
槍がすっごいでかいですね。マユルが小さいだけですが。
龍を多数描くのが面倒だっただけです。
絵師も負担なので。

2011/02/24 05:44 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


 

マユル登場に相応しいですねぇ。
なんかワクワクしました。
突如現れたマユルと竜の軍団。
唯の人ならチビリそうですわ。
クロンはどうするか。
楽しみぃ~

2011/11/16 23:26 | ぴゆう [ 編集 ]


ぴゆう 様へ 

マユルも主人公クラスの一人ですね。
アルンもその一人なので、結構主要キャラで占めたオールスターの作品ですね。

2011/11/17 18:51 | LandM [ 編集 ]


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