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2000/12/29 (Fri) 9話『対策』


クロンとオウファンはここまで話し合うのにも相当な時間がかかった。
しかし、ここで妥協をしている場合ではないことはオウファンにも……もちろんクロンにも分かっていたことだった。
いつ、どのようなトラブルが発生するか分からないこの状況だと、速やかに方針を固めていた方がいい。
二人は速やかに方針を決めるようにしていた。






オウファン「基本的に静観は大いに結構。しかし、相手が攻め込んできた場合の対処をしなければならないでしょう。」

クロノス自治区とシュライン国家は国力が違う。
全面戦争を避けるためにも、いかにやってくる敵を上手によけていくかが大切になる。
武力で応じれば武力で応じる。
それまでの小競り合いをどう小規模で済ませるかがクロノス自治区の采配となる。







クロン「現時点での可能性で一番高いな。」

オウファン「一度戦いになったら、腹をくくるしかありません。それまではできるだけ……。」

クロン「時間の引き延ばしにかからないといけない。」

オウファン「そうです。そのことは事件が自然消滅するのと我々の国力を高めること両方に繋がります。」


クロノス自治区としては、時間稼ぎが最大の焦点となる。
時間が稼げれば国力を上げる機会が増える。
竜の数を増やせばその分、戦力にはなる。
そして、今の兵士を本格的に訓練させれる時間ができる。
これだけでも十分大きい。
そもそも自給自足ができている自治区なので、なんとかなる。

クロノス自治区としての強みがそこにある。








クロン「本心としては傷を負わせずに、相手を撤退させたい。」

オウファン「正解ですね。その方が後々のいざこざがなくていい。しかし、やり方がややこしくなりますね。」

言うは易し。行うは難し。
クロンの言うことは正しいが、実際に行うとなると難しいことであった。
なぜなら、無傷で撤退させるというのは攻め込んできた敵に対してそう簡単にできることではない。







クロン「方法論を語るなら、幻術などで相手を惑わすことだな。」

オウファン「可能ですか?」

クロン「幻術は魔力じゃない。いかに幻の類が効果がある状況を作るかだ。」

幻を見せる魔法はある。
しかし、精神が強固なものであればかかりにくいし、集団で行動をしているとそれもかかりにくい。
一番のポイントになるのは、幻を見やすい環境づくりであるとクロンは考えている。
それがクリアできれば、たやすく撤退に誘導させることができる。

ただ、準備を手間がかかるので、その分時間がかかる。
結局、必要になってくるのが時間なのだ。







オウファン「ならそちらは任せます。それでここに来ないようになればそれだけ儲けものです。」

クロン「オウファンはあるか?傷を負わさないように撤退させる方法が?」

オウファンは少し考えた後に、言いづらそうに言った。
本心から出た言葉か、それとも下心があったのか……クロンは本心だと思った。








オウファン「こちらに目を向けさせないような事態を引き起こすことですね。」

クロン「というと?」

オウファン「内国にトラブルを起こさせます。まあ、一番はテロとかそう言ったものになるますが……まあそうした国内の問題にかかりっきりになれば他国に目が向かなくなるということです。」

クロン「それでは他人を傷つける。」


なるほど。言うのをためらうはずだ。
そうクロンは思った。

平和的解決を望んでいるはずなのに、平和的手段を取らないのは本末転倒である。
クロンならクロノス自治区を守るためとはいえ、非人道的手段を取るのは絶対にしない。






オウファン「やり方です。確かにテロは簡単で騒動も大きい……。しかし、他にも政治汚職や癒着……腐敗などなんでもいいんです。要は自国に目が向き、こちらに目を向かないようにすればいいんです。」

クロン「言い方を変えれば、政治的幻術みたいなものだな。」

オウファン「上手な言い方をしますね。」

クロン「まあな。」


それならば考慮する。
汚職などは普通にあるのが政治の世界だ。
それはクロノス自治区でもどこでも変わらない。
ならば、そこを突くことはやっていいと思う。
問題は、それをどうやって発生させるか……ということになるが。
クロンはその方法を考えるうちに、オウファンに任せるのが適任と考えた。









オウファン「して、どうします?」

クロン「――――――――同時進行だ。幻術はこちらでする。オウファンはアイアトーネ市でそういったトラブルを起こせる材料を探してくれ。くれぐれも―――。」

オウファン「ええ。傷つけないようには守りますよ」

クロン「頼む。」


クロンはワインを飲みほして言った。
決意の表れのつもりで彼は飲みほしたのである。



オウファン「平和的交渉は?」

クロン「……今はいい。おそらく無駄になる。」

オウファン「ほとぼりが冷めてから……ということですか?」

クロン「こう言う場合は速攻の方がいいとも言うが……。」

オウファン「今回は事が事です。隠密の方がいい。」

クロン「私もそう思う。」



ごまかしはきかない。
竜によってシュライン国民は死んだ。
ならば、それ相当の覚悟が必要な時期にきている。
クロンは身体でそれを感じていた。

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今気付いたが会話文の最初に誰のセリフか書いてあるのね
自分は書かないから読みやすいね
小説の場合こういうのは殆どやってないから誰が喋ったかというのはキャラを把握しないと分からない。

幻術キタね~
この小説では幻術は努力で習得可能?
それとも才能が必要?
自分の小説は後者なんですがね
幻術は眼を凝らせば見破れるというものでもない
まぁ経験豊富な術者ならコツもあるでしょうがね
素人には100%見破れない
一番厄介な相手とも言える
攻撃しても空ぶる確率高いのでね
ファンタジーに幻術なんか良いね

平和主義者か
同意しかねるが身に掛かる火の粉は払い除けるのかな?
それとも誰かに消火させてもらうのかな?
世界にはそういう人間を嫌いな奴がいますからね
戦争の中でしか生きられん少年兵とかね
歴史から見ても暗殺という事も有り得る
平和主義者という奴は反対の思想を持つ者にとって邪魔、目障りですからね。

内乱を起こしてって良いアイディアだぬ
策士が思いつく作戦
でも、相手国にも頭の切れる奴がいると思うね
参謀的な人が

2011/04/11 08:08 | ★ハリネズミ★ [ 編集 ]


★ハリネズミ★ 様へ 

基本的に魔法はすべての人物に詠唱可能です。
ただ、個性の問題がありますので、若干の差異は出ると思いますが。
才能というよりかは、能力の問題だと思います。
努力すればできる範囲です。

まあ、クロンって男の80%は嘘でできているようなものなのであまり平和主義って男でもないですけどね。

2011/04/11 10:48 | LandM(才条 蓮) [ 編集 ]


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